シリア難民と労働市場

ILOシリア難民プロジェクト第1期成果発表会:ILOが技能訓練を提供したシリア難民とトルコ市民は計1,330人

2016年09月29日

 ILOは米国国務省人口・難民・移住局の任意資金協力を受けて2015年10月から1年の予定で「シリア難民と受入社会の生計及びディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)機会の改善プロジェクト」を実施してきましたが、このたび、プロジェクト第1期の成果を関係者と共有する国内会議がアンカラで開かれました。

 プロジェクトは過去1年間にシャンルウルファ、キリス、ガジアンテプの3県で、一時的な保護下にある約1,300人のシリア人とトルコ市民に、溶接、トルコ語、CNC(コンピュータによる数値制御)プログラミング、理容美容など、11の科目について職業訓練、技術訓練、技能開発、起業家コースを開催しました。修了生には国家教育省の承認する修了証書が授与されます。

 基調報告を行ったILO駐トルコ事務所のヌマン・オズジャン所長は、国内におけるシリア人の増大に対応し、難民と受入社会双方の労働市場参加改善を目指し、地元の力を活用した「小型モデル」であるこのプロジェクトを、より幅広い文脈で行動に移す全国戦略として、国家行動計画の実施を訴えました。また、難民の労働市場参加を支援するものとして、難民人口の高密度地帯に対する新たな投資や民間セクターの必要不可欠な役割を強調しました。さらに、今年1月に発表されたトルコ政府によるシリア人向け就労許可規則の導入を、インフォーマルな就業形態からフォーマルな就業形態への移行及びディーセント・ワークの機会を増す上での重要な一歩として高く評価しました。ILOのプロジェクトでもシリア人就業者や地元使用者向けに就労許可の周知を図るセミナーの開催や雇用関連サービスを提供する組織・機関のニーズを評価する機構能力ニーズ分析を行いました。

 開会の辞を述べた労働・社会保障省のヌルカン・オンデル労働局長は、このILOのプロジェクトについて、「シリア難民と受入社会の両方が直面している問題の特定と解決策発掘のための重要な一歩」と評して、ILOとトルコ政府の間で継続中の協同活動に対する満足を表明しました。ジョン・R・バス駐トルコ米国大使は、シリア難民を支援する、より幅広い取り組みの一環としてプロジェクトの範囲拡大を計画していることを明らかにしました。

 会議では、ILOの労働力移動専門家や中央政府・地域政府の代表なども参加して、「シリア難民と受入社会のディーセント・ワーク機会:経験と提案」と題するパネル討議が開かれ、職業訓練生による経験発表・期待表明も行われました。

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 以上はILO駐トルコ事務所によるアンカラ発英文記者発表の抄訳です。

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