2012年の社会的な保護の土台勧告(第202号)

正 式 名(仮訳): 各国における社会的な保護の土台に関する勧告
(第101回総会で2012年6月14日採択。最新の勧告)

勧告の主題別分類:社会保障  勧告のテーマ:社会保障

[ 概 要 ]
十分な水準の社会的な保護が提供されているのは、世界人口の5人に1人に過ぎない現状に鑑み、「社会的な保護の土台」と呼ばれる必要不可欠な保健医療及び基本収入の保障を全ての人々に提供することを求める勧告。「社会的な保護の土台」を「貧困、脆弱性及び社会的な排除を防止し、または軽減することを目的とする保護を確保するものとして各国で定義する基本的な社会保障の全体」として、具体的な定義は各国に委ねている。
各国は国内の財源によって賄われるこの社会的な保護の土台を自国の社会保障制度の基本的な要素として、そして自国の社会・経済・環境開発計画の一部として確立するよう奨励されている。その上で、効果的な社会対話と社会参加を通じた国内協議をもとに、社会保障を拡張するための戦略を策定・実施するよう求められている。財政力・経済力が不十分な国については、自国の取り組みを補完する国際協力・支援を求めることが提案されている。また、フォーマル経済に従事する人のみならずインフォーマル経済に従事する人たちにも社会保障を拡張する戦略を適用すべきと明記することによって、勧告はフォーマルな就業形態の成長を支え、インフォーマル性を減らすことに力を注ぐよう求めている。
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