ILO統計局ブログ:ILO創立100周年
ILO創立100周年記念:ILOと労働市場に関する統計100項目
100年間のILOの歴史は、労働市場の改善に向けた世界中の国々や諸機関の活動を支援し、そしてもちろん自らの活動の基盤となる情報を提供する100年間の労働統計の歴史でもあります。ILOの100周年は労働統計の進歩を祝う機会でもあります。
2019年12月23日
| ロシーナ・ガンマラーノ経済専門官 |
ILO創立100周年に当たる2019年も幕を下ろそうとする中、ILO統計局データ生成・分析班のロシーナ・ガンマラーノ経済専門官は、2019年12月23日付の投稿記事で、100周年にちなんで統計100点を紹介しています。
100年間のILOの歴史は、労働市場の改善に向けた諸国や諸機関の活動を支援し、自らの活動の基盤となる情報を提供する100年間の労働統計の歴史でもあります。ILOは根拠に基づく政策を促進していますが、この根拠は信頼ができ正確で比較可能な統計によって提供されます。
国際労働基準関連統計
- 仕事の世界のあらゆる側面を網羅するILO条約は現在190本。
- 指針として用いられるILO勧告は現在206本。
- ILO条約に付属する議定書は6本。
- 基本条約に分類される条約は8本。
- 統治に関連した条約に分類される条約は4本。
- 上記以外の技術条約は178本。
- 基本条約の一つである1930年の強制労働条約(第29号)の批准国は2019年末現在、187ILO加盟国中178カ国(日本を含む)。
- 基本条約の一つである1948年の結社の自由及び団結権保護条約(第87号)の批准国は2019年末現在、155カ国(日本を含む)。
- 基本条約の一つである1949年の団結権及び団体交渉権条約(第98号)の批准国は2019年末現在、167カ国(日本を含む)。
- 基本条約の一つである1951年の同一報酬条約(第100号)の批准国は2019年末現在、173カ国(日本を含む)。
- 基本条約の一つである1957年の強制労働廃止条約(第105号)の批准国は2019年末現在、175カ国(日本は未批准)。
- 基本条約の一つである1958年の差別待遇(雇用及び職業)条約(第111号)の批准国は2019年末現在、175カ国(日本は未批准)。
- 基本条約の一つである1973年の最低年齢条約(第138号)の批准国は2019年末現在、172カ国(日本を含む)。
- 基本条約の一つである1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号)の批准国は2019年末現在、186カ国(日本を含む)。
- 以上より、ILO基本条約の総批准数は1,381。
持続可能な開発目標(SDGs)の労働市場関連指標
- 世界の就業者の8%が貧困層(SDG指標1.1.1)。
- 世界人口の55%が社会的保護に全く未加入(SDG指標1.3.1)。
- 世界の管理職に占める女性の割合はわずか27%(SDG指標5.5.2)。
- 世界の労働生産性は2018年に約3%成長(SDG指標8.2.1)
- 世界の農業外就業者の51%が非公式(インフォーマル)経済で就労(SDG指標8.3.1)。
- 男女賃金格差の世界平均は19%(加重平均、SDG指標8.5.1)。
- 世界の失業率は5%(SDG指標8.5.2)。
- 世界の若者の21%が就業も就学も訓練受講もしていないニート(SDG指標8.6.1)。
- 世界の子どもの1割が児童労働者(SDG指標8.7.1)。
- 世界の就業者の14%が製造業就業者(SDG指標9.2.2)。
- 世界の国内総生産(GDP)の52%が勤労所得(SDG指標10.4.1)。
世界の労働市場関連統計
- 世界の生産年齢人口は56.6億人超。
- 世界の労働力率は61%。
- 世界の非労働力率は39%。
- 世界の就業率は58%。
- 就業者数は世界全体で33億人超。
- 失業者数は世界全体で1億7,248万人。
- 世界全体で見ると就業者10人当たりの従属人口(子ども、失業者、非労働力)は13人。
- 世界の若者の失業率は12%。
- 農業労働者は世界全体で9億3,561万6,000人。
- 世界の就業者の28%が農業に従事。
- 世界の就業者の23%が工業部門で就業。
- 世界の就業者の49%がサービス業に従事。
- 世界の就業者の7%が建設業に就業。
- 世界全体の就業者の5%が管理職。
- 世界全体の就業者の9%が専門職。
- 世界全体の就業者の7%が技術職あるいは準技術職。
- 世界全体の就業者の52%が雇用者。
- 世界全体の就業者の48%が自営業者。
- 世界全体の就業者の3%が雇用主。
- 世界全体の就業者の34%が自己勘定で個人事業主として働く人々。
- 世界全体の就業者の11%が縁者の経営する事業に寄与する家族従業者。
- 世界全体の労働者の45%が脆弱な就業者(個人事業主+寄与的家族従業者)。
- 労働力人口の年齢中央値は38.8歳。
- GDP全体で見た世界の労働者の2018年の1人当たり平均生産高は2万5,151ドル(2010年不変ドル建て)。
- 2017年の世界の実質賃金上昇率は2008年以降最低のわずか1.8%。
男女(不)平等関連統計
- 男性の労働力率世界平均は75%。
- 女性の労働力率世界平均は48%。
- 男性の失業率世界平均は4.7%。
- 女性の失業率世界平均は5.4%。
- 若年男性の失業率世界平均は11.5%。
- 若年女性の失業率世界平均は12.4%。
- 男性の非労働力率世界平均は25%。
- 女性の非労働力率世界平均は52%。
- 世界の若年男性の13%がニート状態。
- 世界の若年女性の30%がニート状態。
- 世界の生産年齢人口の50%が女性。
- 世界の就業者の39%が女性。
- 世界の脆弱な就業者の4割が女性。
- 世界の雇用主の22%が女性。
- 世界の若年人口の48%が女性。
- ニートの若者の69%が女性。
- 高所得国の男女賃金格差は加重平均で16%。
- 上位中所得国の男女賃金格差は加重平均で21%。
- 下位中所得国の男女賃金格差は加重平均で17%。
- 低所得国の男女賃金格差は加重平均で13%。
社会的保護関連統計
- 少なくとも一つの社会的保護給付を受給できるのは世界人口の45%。
- 子どもに対して支給される家族給付金の受給者は世界の子ども/世帯の35%。
- 出産給付金の受給者は新生児のいる母親の41%。
- 障害給付金の受給者は重度障害者の28%。
- 失業給付金の受給者は失業者の22%。
- 老齢年金の受給者は引退年齢を上回る高齢者の68%。
- 社会的扶助が適用されているのは脆弱な人々の25%。
- アフリカでは、少なくとも一つの社会的保護給付を受給できるのは人口のわずか18%。
- 米州では、少なくとも一つの社会的保護給付を受給できるのは人口の68%。
- アジア太平洋では、少なくとも一つの社会的保護給付を受給できるのは人口のわずか39%。
- 欧州・中央アジアでは、少なくとも一つの社会的保護給付を受給できるのは人口の84%。
非公式(インフォーマル)経済関連統計
- インフォーマル経済で働く人は世界の就業者の61%。
- インフォーマル経済で働く傾向が高いのは自営業者であるものの、雇用者でも4割がインフォーマル経済で就労。
- 65歳以上の高齢労働者の78%がインフォーマル経済で就労。
- 初等教育を修了していない労働者の94%がインフォーマル経済で就労。
労働力移動関連統計
- 移民労働者は1億6,400万人。
- 移民労働者の高所得国集中度は低下(2013年は全体の75%を占めていたのが、2017年は68%)、上位中所得国に向かう割合が増加。
- 高所得国では労働力の19%が移民労働者。
強制労働関連統計
- 現代の奴隷制の被害者は4,000万人。うち2,500万人が強制労働に従事、1,500万人が強制婚被害者(2016年)。
- 1,000人当たり5.4人が現代の奴隷制の被害者(2016年)。
- 現代の奴隷制の被害者の71%が女性と少女。
- 現代の奴隷制の被害者の25%が子ども。
児童労働関連統計
- 児童労働者は世界全体で1億5,200万人(2016年)。
- うち危険有害労働従事者は7,300万人(2016年)。
- 児童労働の71%が農業で発生。
- 5~14歳の女児が無償の家事に費やす時間は同世代男児の1.4倍。世界全体では1億6,000万時間に相当。
無償労働
- 有償労働と無償のケア労働を合わせた1日の労働時間では女性が男性を平均44分上回る。
- 有償労働で見た男性の1日の労働時間は女性を平均139分上回る。
ILO労働統計データベースILOSTAT
- ILOSTATでデータが得られる労働統計指標は500以上。
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以上はILO統計局のロシーナ・ガンマラーノ経済専門官によるILOの労働統計データベースILOSTATの2019年12月23日付英文ブログ記事の抄訳です。ILOSTATには、データそのものに加え、データ生成に携わる人々向けの資料やイベント案内、ニュースレター、解説資料、ブログ記事なども掲載されています。
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