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ILO、インドネシアで「責任ある企業行動」のための能力開発投資を促進
グローバル・サプライチェーンにおける混乱からの人間中心の回復を図るため、ILOは2023年4月からプロジェクトを開始しました。このプロジェクトは3年の予定で、日本の経済産業省の資金援助を受けて行われます。
2023年12月10日
現在、世界は大きな変化に直面しています。雇用においては、あらゆる分野で構造的な変革が進んでいます。この変革のために一部の職種は完全になくなっていくかもしれませんが、新しい職種もまた出現しつつあります。
ILOでは、産業の転換、経済のデジタル移行、グリーン移行に対応できるよう、インドネシアにおける技能開発と責任ある企業行動プロジェクトを開始しました。日本の経済産業省(METI)からの資金提供を受け、グローバル・サプライチェーンにおける混乱からの人間中心の回復を図るのが目的です。
プロジェクト期間は2025年までで、電子・電機産業にフォーカスするインドネシアと、自動車産業にフォーカスするタイの2カ国が対象です。いずれの国でも労働者の技能開発、責任ある企業行動(RBC)の促進を図り、インドネシアにおいては強じんなバリューチェーンに移行できる環境の整備を目指します。
インドネシアにおける技能開発と責任ある企業行動プロジェクトを担当するナショナルプロジェクト・オフィサーのデデ・スドノは、「技能開発」はあらゆる先進的なビジネス戦略の中核であり、特にRBCの文脈では重要だと指摘します。「企業が従業員のスキル向上に投資することは、単に目先の成果のためだけではありません。従業員全体の成長について責任をもって取り組んでいるという明確なメッセージを送ることにもなります。従業員が人間として成長することや専門的な技能を身に付けることを重んじることは、責任ある企業行動の理念と一致します」と述べています。
企業による技能開発への投資の重要性を周知するため、このプロジェクトでは責任ある企業行動と技能開発に関する啓発資料セットを作成します。啓発資料では、技能開発がいかに人権デューディリジェンスを促進し、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に寄与し、ぜい弱性の軽減や安全な職場環境の実現に複雑に関連しているか――を示します。また、サプライチェーンのさまざまなレベルにおける重要な利害関係者間の協力関係を発展させることも目的としています。
「サプライチェーン全体に、技能教育を受けた労働者がいることは、不安定な雇用慣行への依存を減らせます。間接的にサプライチェーン全体の人権尊重が促進されます」とデデ・スドノは強調します。
このプロジェクトは、ワーク・ベースド・ラーニング・ガイドラインの開発、研修、社会対話、労使関係を通じて、職場におけるワーク・ベースド・ラーニング(見習い実習、インターンシップ、OJTプログラムなど)の質を含め、スキルアップとリスキリング(スキル再教育)のための社内研修の質を向上させます。これは、労働条件の改善と企業全体の業績・生産性の向上に貢献します。
プロジェクト終了時には、ILOを構成する三者、すなわち政府・労働者・使用者が、より良い労働環境のために、三者間もしくは二者間の社会対話を行えるようになることを目指します。技能・職業教育訓練を改善し、リスキリングやスキルアップ訓練プログラムを提供し、実務に則した改善プログラムを通じて、ディーセント・ワークと環境の持続可能性に加え、生産性要件を満たす企業の能力を向上させる見通しです。
「プロジェクトは、国内法を順守し、労働における基本的原則と権利、その他の労働権を含む人権を尊重し、国連ビジネスと人権に関する指導原則とILO多国籍宣言(MNE宣言)に沿って人権デューディリジェンスを実施する企業の能力向上に資する」とデデ・スドノは話します。
このプロジェクトを通じて、(インドネシアの)経済担当調整大臣府、職業訓練・生産性向上委員会、産業界や企業団体、労働組合、日本の政府・労働組合・使用者団体や、ステークホルダー(利害関係者)をはじめとするさまざまなパートナーと緊密に協力していきます。
デデ・スドノは「RBCの重要な要素は、人的資本への投資です。さまざまな機関との協力は、企業の屋台骨として設備の整った、訓練を受けた、熟練した労働力の開発を加速させ、生産性と品質の向上だけでなく、社会的保護や、より公正な賃金へのアクセスも同時に向上させるでしょう」と述べました。
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