第113回ILO総会が6月2日、スイス・ジュネーブで始まりました。開会式でILO事務局長のジルベール・F・ウングボは、条約・勧告の制定をはじめとする基準設定活動がかつてないほど意義を増していると強調しました。「基準設定活動は国際労働基準をつくり、実施し、監督するにとどまらない。互いが結びつき、急速に変化するグローバル経済においては、公正な競争環境をつくるという喫緊の課題も含まれる」と述べ、ILOの任務の戦略的重要性を再確認しました。会期は6月13日まで。
開会演説でウングボは、「経済的、社会的そして環境という側面においてバランスを取りながら社会正義を促進するためには、決意と一貫性をもって行動することが可能であり、そう行動すべきである」と述べ、統合的な政策を通じた社会正義の推進におけるILOの役割を強調しました。また、ILOのような多国間機関が大きな変革期に置かれていることを認め多国間主義の将来を覆う不確実性に言及する一方で、過去を理想化し懐旧にふけることへの警鐘を鳴らしました。
「私たちはこれからもILO憲章に定められた唯一無二の任務と、ILOが世界で永く行ってきた貢献にしっかり集中して取り組むべきだ。組織として、私たちには勇気と謙虚さ、きちんと耳を傾け適応する力、そして卓越した先見性が欠かせない。このような状況の中では改革が必要だが、その改革には優れた効果と高い効率も求められる」と伝えました。
ウングボはまた、世界経済の伸びの鈍化と貿易摩擦の激化が雇用創出を圧迫していることも強調し、「雇用は経済成長の受動的な結果ではなく、経済成長の能動的な部分であるべきだ」と訴え、雇用創出、労働者の保護、包摂的で民主的な開発をつなぐ、強力な連携を呼びかけました。
第113回ILO総会には、187の加盟国から労働者、使用者、政府の代表が集まり、労働に関する幅広い課題を話し合います。6月12日(木)には、第2回「社会正義のためのグローバル連合年次フォーラム」が開催され、グローバル連合に参画するパートナーおよびILO総会に出席する政・労・使代表団が一堂に会する予定です。
総会初日の2日には、ジンバブエのモヨ公共サービス・労働・社会福祉大臣を議長に選出。副議長には、ウルグアイのカスティージョ労働社会保障大臣(政府代表)、セネガルのアミドゥ・ディオプ氏(使用者代表)、チュニジアのヘディア・アルファウイ(労働者代表)が選ばれました。
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主な総会議題は次の通り。
• 労働環境における生物学的な危険 提案された基準に関する第2回討議
• プラットフォーム経済におけるディーセント・ワーク 基準設定に関する第1回討議
• 2026~2027年のプログラムと予算案 支出、拠出金、財務に関する議論
• インフォーマル経済からフォーマル経済への移行とディーセント・ワーク 革新的アプローチに関する一般討議
• 国際労働基準の適用状況 条約・勧告の適用に関する情報と報告
• 社会開発サミット2025 ILOの参加に関する三者構成員からの意見集約
• 海上の労働に関する条約 実務指針の2025年改正の承認