G20首脳会合
G20首脳会合にライダーILO事務局長が参加:不平等問題への取り組みにおけるG20の画期的進展を歓迎、次は実行に注力をと要請
2015年11月16日
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2015年11月15~16日にトルコのアンタルヤで開かれた主要20カ国・地域(G20)の首脳会合で、ほとんどのG20諸国で見られる労働分配率の低下とそれに関連した不平等の拡大に取り組む具体的な政策優先事項が採択されたことについて、会合に出席したガイ・ライダーILO事務局長は、不平等問題が初めて認識された今年のG20は「仕事の世界にとって特に元気づけられる」と歓迎しました。また、9月に開かれたG20労働・雇用大臣会合で提案された、労働市場をもっと包摂的なものとするための、不平等縮小に向けた経済、金融、労働、教育、社会の諸分野にわたる措置を含む包括的で均衡の取れた一連の政策優先事項が承認されたことを「さらに重要なこと」として評価し、次は政策の実行に注力すべきことを訴えました。
包摂的成長のワーキング・セッションで発言したライダー事務局長は、不平等拡大の原因の多くが、横ばいの賃金、雇用不安の拡大、非自発的な臨時労働やパートタイム労働の増加を通じて労働市場そのものから生まれていることを挙げ、より累進度が高い租税政策や社会的保護制度の強化と並行してこの問題に取り組むことによって、より高い経済成長と不平等の削減を同時に達成することに大きく寄与できる可能性を指摘しました。そして、使う可能性が最も高い世帯の手にお金を渡し、結果的に需要増を喚起する助けになる団体交渉や最低賃金などといった賃金設定の仕組みの強化、仕事の質の向上促進、労働市場における不安定性の低減、労働条件の改善、安全で健康的な職場の確保、脆弱な集団のより良い雇用機会の促進などといった要素を含む、労働・雇用大臣会合で採択された、こういった問題への取り組みに着手する際の政策優先事項を紹介しました。さらに、基盤構造に対する投資もまた、短期的に雇用を創出し、中期的には生産性を引き上げることが証明されている点に注意を喚起した上で、こういった労働市場政策を、低・中所得世帯の所得を引き上げ、需要と成長を刺激する適切な財政・金融措置と組み合わせる必要性を強調しました。その上で、政策だけではより良い所得と労働条件に転化しないとして、全国レベル、そして職場の労使間でのしっかりとした社会対話の必要性を指摘し、この点で、使用者団体(B20)と労働者団体(L20)が共同で出した仕事と成長とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に関する声明を「重要な画期的一歩」と評価しました。
G20サミットでは、多くの国で、失業、不完全就業、インフォーマル(非公式)な仕事も不平等の重要な要因になっていることが指摘され、技能の低さを理由として恒久的に置き去りにされる危険を抱える若者の割合を2025年までに15%減とする集合目標を採択することで合意しました。これには多くのG20諸国で熱心な努力が必要なため、ILOは経済協力開発機構(OECD)と共にこの目標達成に向けた進捗状況のモニタリングを支援するよう求められました。サミットではまた、起業家精神の促進や中小企業の支援に全体的な重点を置くなどして若者の労働市場へのより良い統合を支援していくことや、過去のサミットで採択された雇用計画の実行や労働力率における男女格差の縮小、持続可能なグローバル・サプライチェーン内におけるより安全で健康的な職場の醸成といった諸目標のモニタリングを継続することや、国際労働力移動や人口高齢化などの問題が労働市場にもたらす機会と課題に取り組む公約も示されました。
過去12カ月間にわたり、ILOはシェルパ会合に加え、雇用、開発、そして2009年のピッツバーグ・サミットでG20諸国の政策調整手段として合意された「強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み」の各作業部会の4分野を通じてG20の準備過程に参加してきました。また、『G20 labour markets in 2015: Strengthening the link between growth and employment(2015年のG20諸国の労働市場:成長と雇用のつながりの強化・英語)』、『The contribution of labour mobility to economic growth(経済成長に寄与する労働力移動・英語)』などの討議用参考資料を時には他の機関と共同で準備しました。
ILOのシェルパとしてG20会合の過程に関与してきたサンドラ・ポラスキー副事務局長は、トルコ政府が議長国となった今年は特に、様々な作業部会や分野にILOがますます関わるようになったことを挙げ、「実体経済の知識、労使の経験を元に私たちが導入する視点が、G20の活動に真の付加価値をもたらすものとますます認められるようになってきたのを目にすると努力が報われる」として、次の議長国である中国政府の下でも、調査研究、知識、政策提案を通じてG20の活動を支援し続けていく意欲を表明しています。
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以上は次の3点のアンタルヤ発英文記者発表の抄訳です。
- 2015年11月16日付記者発表-不平等問題への取り組みにおけるG20の画期的進展を歓迎し、次は実行に注力をと要請するライダーILO事務局長
- 2015年11月16日付記者発表-不平等問題への取り組みは経済成長を押し上げる可能性を指摘するライダーILO事務局長
- 2015年11月15日付記者発表-ライダーILO事務局長がG20アンタルヤ・サミットに出席