2016年第105回ILO総会
第105回ILO総会仕事の世界サミット:経済開発の中心に社会対話を復帰させようと説くユンカー欧州委員会委員長
2016年06月09日
5月30日から2週間の日程でジュネーブのパレ・デ・ナシオン(国連欧州本部)で開かれている第105回ILO総会の一環として、6月9日に若者の就労をテーマとする仕事の世界サミットが開かれ、パネル討議とジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長による特別演説が行われました。
若者の就労に関するパネル討議模様(英語)潘基文国連事務総長のビデオメッセージで幕を開けたサミットには、ポルトガルの労働・連帯・社会保障大臣、国際使用者連盟(IOE)及び国際労働組合総連合(ITUC)のトップといった政労使代表に加え、ケニア、フィリピン、中南米の若者代表も参加して、若者に人間らしく働きがいのある仕事を確保する方法について活発な意見交換を行いました。討議には、コロンビアで求職中の国内避難民やケニアの難民キャンプで働くソマリアの若者も衛星回線を通じて現地から参加しました。
昨年国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実施に関する世界的な議論の一部に位置づけられるこのパネル討議では、ILOが主導して開始された「若者のための働きがいのある人間らしい仕事グローバル・イニシアチブ」や行動と影響力の両方を拡充する上でのILOの役割に関する情報の提供も行われました。
ジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長演説模様(仏語)187のILO加盟国から参加する5,000人以上の政労使代表団を前に賓客として演説したユンカー委員長は、欧州連合(EU)に真の繁栄を取り戻すには「社会対話と経済問題に関する対話を共に進めなくてはならない」として、社会対話に新たな命を吹き込むことを提唱しました。そして、「私たちの基本的な価値を脅かさずに職場の適応を進めること」を、「課題」と指摘しました。委員長は、経済危機が若者を中心にEU加盟国に与えている影響など幅広い事項を取り上げ、「危機は終わっていないし、完全雇用が達成されない限り終わらないだろう」として、「若者は仕事、キャリアを得るに値する」と強調しました。さらに、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)をすべての人に実現するという課題をILOが国際的な政策論議の最も高い部分の中心に押し込むに至った手腕を評価しました。
委員長を紹介するに当たり、ガイ・ライダーILO事務局長は、高い就業率の促進、人々の生活・労働条件の絶えざる向上に向けた努力、すべての人に対する十分な社会的保護の保障、社会的排除に対する戦いなどのEUとILOの共通の目標を複数挙げた上で、両機関は「各々に付託された任務の正に中心に位置する基本的な価値と原則を共有する」として、その強固な協力関係を強調しました。
欧州委員会は今年3月に「欧州の社会権の柱」の大枠を発表していますが、ライダー事務局長は、これに対するILOの貢献の一つの要素として、EUの社会権の強化と社会及び経済の好ましい収斂を育むよう設計された政策選択肢と関連する分析を含む近刊書『Building a social pillar for Euopean convergence(欧州の収斂のための社会的支柱の構築・英語)』の草稿をユンカー委員長に手渡しました。
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以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。
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