人権とスポーツ

新たな独立機関としてスポーツ人権センターが誕生:ILOも評議員として参加

2018年06月26日

 過去2年半にわたり、国際サッカー連盟(FIFA)や国際オリンピック委員会(IOC)、コモンウェルスゲームズ連盟、欧州サッカー連盟(UEFA)、幅広い政府間組織、政府、スポーツ選手、大会ホスト国、スポンサー、放送局、市民社会代表、労働組合、使用者団体、国内人権機関など、多様な連合体が関与して話し合いが進められてきたスポーツ人権センター(Centre for Sport and Human Rights)が2018年6月26日に正式に誕生しました。同日開かれた創立戦略会合には、ILOを含む諮問評議会の創立メンバーが出席しました。

 スポーツ界における人権の尊重を育むことを目的とするセンターは、国際的なシンクタンクである人権ビジネス研究所(IHRB)が運営し、年2回戦略会合が開かれる統治機関の諮問評議会にはILOその他の国連機関、国際使用者連盟(IOE)、国際労働組合総連合(ITUC)などが参加します。センターはスイスのジュネーブに置かれますが、活動は地球規模で行い、ホスト国の大会組織委員会や、スポーツ機関などのあらゆる関係機関に加え、労働者や組合、スポーツ選手、地域社会、報道機関、ボランティア、ファンなど影響を受ける層を対象とした知識共有、能力構築、説明責任の強化を手助けします。評議会創立議長にはアイルランドの大統領も務めたメアリー・ロビンソン元国連人権高等弁務官が就任します。

 創立式典において、ガイ・ライダーILO事務局長は、「私たちの目指すところは高く、人権が完全に尊重されたスポーツの世界です。スポーツ人権センターはこの課題に取り組み、世界中の主なスポーツイベントにおけるより良い統治、説明責任、持続可能性を促進するものと信じています」と語りました。ゼイド・ラアド・ゼイド・アル・フセイン国連人権高等弁務官も「この独立したセンターは、スポーツとメガスポーツイベントが人類一人ひとりの等しい権利と尊厳の尊重を基盤とすることの確保に向けた我々の努力を拡大する重要な一歩」と評価しました。メアリー・ロビンソン議長は、この新たなセンターが、「スポーツ・バリューチェーン(価値連鎖)の全体を通じた関係者の数年に及ぶ協働と育成の産物」であり、その集団的なビジョンは「人権を完全に尊重するスポーツの世界」であることを説明した上で、センターがスポーツ機関やイベントのホスト国、影響を受ける人々その他と協働する「公共財」となることへの期待を示しました。

 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。

Related content

メガ・スポーツイベント人権プラットフォームによるスポーツ人権センター設立の公約をILO歓迎

スポーツと人権

メガ・スポーツイベント人権プラットフォームによるスポーツ人権センター設立の公約をILO歓迎