バングラデシュの衣料産業

ラナプラザ悲劇の被害者・遺族への前金支払いをILO副事務局長歓迎

2014年04月22日

 1,100人以上の死傷者を出したラナプラザビル倒壊の悲劇から間もなく1年になろうという4月22日にバングラデシュの首都ダッカにおいてラナプラザ調整委員会を代表して同国労働大臣より被害者及び遺族に対する補償金支払いに関する発表が行われたことに対し、同地を訪問中のジルベール・ウングボILO副事務局長(現地業務及びパートナーシップ担当)は「良いニュース」としてこれを歓迎すると共に、次に必要なこととして、「すべての正当な請求が尊重され、負傷した被害者または遺族が受給資格がある金額を全額受け取れるよう確保すること」に注意を喚起しました。

ラナプラザにとっての前途とは:ウングボILO副事務局長インタビュー(英語)

 ILOが中立的な議長を務め、事故被害者・遺族への支払いを手配するために設立された、政府、労働組合、業界、使用者団体、非政府組織(NGO)、複数の世界的ブランドで構成される調整委員会は、事故1周年を翌日に控えた23日に、負傷しなかった労働者も含むすべての被害者(プライマークから既に同額の支払いを受けたニュー・ウェイブ・ボトムス社の従業員は除く)に一律5万タカ(約6万6,000円)の見舞金を支払うことを発表しました。負傷者と遺族の場合は、この金額はILOの業務災害給付条約(第121号)及びバングラデシュ国内法を参考にして算出される補償金額の前金として扱われます。支払いの原資となっており、ILOが被信託人を務めるラナプラザ信託基金には現在、世界的ブランドなどから1,500万ドル近い任意の払い込みが行われていますが、最終的に必要な金額は4,000万ドルに達すると見積もられ、ウングボ副事務局長はさらなる寄付の必要性を指摘しました。

 ウングボ副事務局長は、ILOがバングラデシュ政府と共催して24日に開く記念イベント「ラナプラザから1年:進展と前途」に出席して演説を行うほか、首相をはじめとしたバングラデシュの閣僚、労使団体、各国大使、同国の既製服産業の労働条件改善に関与している各種事業の代表者などと会談する予定です。ダッカ到着日の22日には新規に登録された既製服産業の労働組合幹部を対象に開かれた結社の自由に関するオリエンテーション・プログラムの開会式に出席し、過去15カ月間に140を超える労働組合が新設・登録されたことについて、バングラデシュにおける団体交渉と結社の自由の新たな時代を象徴するものであり、「他の産業における変化の触媒」として機能する可能性を指摘しました。ILOが労働者教育全国調整委員会など複数の団体と共催したオリエンテーションには、既製服産業部門の新規登録労働組合141の書記長及び会長、そして80以上の労働組合連合トップが出席し、バングラデシュの国内状況及び労働法に照らし合わせた結社の自由、団体交渉、その他関連事項についての導入研修を受けました。

* * *

 以上はダッカ発の次の英文記者発表2点の抄訳です。

Related content

グローバル・サプライチェーンの業務姿勢を変える機会となったラナプラザの悲劇

バングラデシュの衣料産業

グローバル・サプライチェーンの業務姿勢を変える機会となったラナプラザの悲劇