ヨルダンのシリア難民

ヨルダン初のシリア難民向けハローワークがザータリ難民キャンプ内で開所

2017年08月21日

 2016年初めにロンドンで開かれたシリア危機に関する会合を受けて、ヨルダン政府は外国人労働者に開かれている複数の職業についてシリア難民が就労許可を取得するのに必要な手数料を免除し、書類要件の簡素化を図りました。この措置によって、使用者による労働者正規化の動きが奨励され、ヨルダン在住のシリア難民に対して発行された就労許可件数は既に6万件近くに達しています(更新件数を含む)。

 ILOは欧州連合(EU)の任意資金拠出を受けて難民と受入社会の双方の雇用機会と生計手段を広げる事業を実施しています。この一環として、労働省と協力してヨルダンの地元住民とシリア難民に雇用サービスを提供するために幅広い職業安定所ネットワークを形成する計画を立てていますが、このたび、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)との協力により、その第1号がザータリ難民キャンプ内に開設されました。この安定所はEU市場へのヨルダンの参入を円滑化するという、EUとヨルダンの間で結ばれた協定の実施を支援するものとして、ヨルダンの使用者に協定で求められているシリア人労働力採用に向けた手助けを行うものです。

 ヨルダン政府と調整を図ってILOとUNHCRが開所したザータリ職業安定所はキャンプ内で暮らす難民がヨルダン全土で公式の就労機会を得る助けになります。今年に入ってからヨルダン政府は、キャンプで暮らすシリア難民は就労許可を取得して都市部で就労する資格を有すると発表しましたが、ザータリ職業安定所はキャンプで暮らす難民に雇用サービスを近づける努力の一部をなしています。既にザータリキャンプ内で暮らす800人以上の難民が職業安定所を活用して就労許可を登録するのと引き換えに1カ月間の外出許可を得ています。安定所から発行された農業部門における就労許可件数は350件を超えています。UNHCRがプログラミングした特別のデータベースを用いて就労許可の記録が登録され、労働者のキャンプからの出入りが円滑化され、新たな仕事を最大限活用する助けになっています。難民はまた、安定所に毎日常駐するILO職員から雇用に関する助言やカウンセリングを受け、情報を入手することができます。集団就職説明会の開催や職を求める難民と人材を捜す使用者を結びつけるジョブマッチングサービスも提供されます。現在、アズラクキャンプ内で2番目の安定所を開設する準備が進んでいます。

 ILOのマハ・カッター在ヨルダン・シリア難民危機対応調整官はこのEUの支援を受けて設置された安定所について、「今や難民労働者には、仕事探しや就労許可申請時に頼り、専門家の支援の利益とあらゆる必要な情報を得ることができる明確な場所が得られることを意味する」と説明して、「これはEUの寛大なる支援によって実現したこの地域における画期的な進展であり、ILOは私たちの助けを必要としているヨルダン国内のさらに多くの難民に届けるようサービスの拡充を図る予定」と抱負を語っています。

 UNHCRのステファノ・セベレ駐ヨルダン代表は、シリア難民の就労円滑化に向けてヨルダン政府が過去1年間段階を踏んで講じてきたあらゆる重要な措置に深い感謝の意を表した上で、労働市場に加わるシリア人の増加は地元経済に好影響を与え、難民家族に安定をもたらすだろうとの期待を述べつつも、やらなくてはならないことがまだ多くあると指摘して、「労働市場における女性の存在を増し、雇用機会の拡大を支援するため、UNHCRは働き続ける」と語っています。

 以上はILOアラブ総局によるザータリ発英文記者発表の抄訳です。

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