労働安全衛生
コーヒー部門における女性の労働安全衛生改善に向けてILOとIWCAが覚書を締結
2022年02月14日
ILOはビジョン・ゼロ基金を通じて、仕事に関連した死傷事故、職業病がない世界を目指していますが、この度、世界のコーヒー業界で働く女性のためにより安全でより持続可能なコーヒー・サプライチェーン(供給網)を構築することを目指し、国際女性コーヒー同盟(IWCA)と覚書を締結しました。
IWCAは、生活の糧としてコーヒーに頼っている、日本を含む29カ国の女性を代表する国際支部ネットワークを支える事業計画やパートナーシップに対する便宜を図っていますが、ビジョン・ゼロ基金は各地の支部メンバーに、技術訓練に参加して労働安全衛生に関する知識を向上させる貴重な機会を提供することになります。
覚書締結に際し、サラダ・クリシナンIWCAグローバル専務理事は、次のようなコメントを発表しました。「女性は多くの職業上の危害に直面していますが、家庭内や農場における女性の仕事は文化的に職業活動と見られないため、それが認識されることは滅多にありません。この状況を克服し、女性の労働環境を安全なものとするためには特別な女性向け訓練プログラムが提供される必要があります。ILOとの提携にわくわくしています。共同の訓練、調査研究、イベントを通じて、性差に合わせた介入を企画できるようになることを期待しています」。
ILOビジョン・ゼロ基金のオッケルト・ダッパー・グローバル計画マネジャーは、男女の職務、責任、社会的役割は異なるため、職場で直面する身体的・精神的リスクも異なり、これは効果的な安全衛生政策・予防戦略のためには、異なる対応が必要なことを意味すると指摘した上で、IWCAとの新たなパートナーシップについて次のように語っています。「このパートナーシップは共同の調査研究を支え、コーヒー部門の女性が直面している危険や危害のより良い理解をもたらすだけでなく、介入活動や訓練、キャンペーンが性差を考慮に入れて設計されるよう確保する助けになるでしょう。IWCAの世界的なネットワークは、知識やツールが幅広く共有され、したがって真の違いをもたらすことを確保する助けになることでしょう」。
世界中で安全衛生の促進を目指す「全ての人の安全衛生ILO旗艦計画」の一部であるビジョン・ゼロ基金は、先進7カ国(G7)のイニシアチブによって誕生し、主要20カ国・地域(G20)からも承認されています。グローバル・サプライチェーン(世界的な供給網)に固有の安全衛生上の課題に対処する共同の解決策を見出し、実行するために、グローバル企業を含む幅広い利害関係者を動員する集団行動モデルを促進しています。現在、世界3大陸8カ国で農業、建設業、衣料・繊維サプライチェーンにおけるプロジェクトを展開しています。
米国の免税非営利団体として2003年に設立されたIWCAは、世界のコーヒー業界の女性が有意義で持続可能な暮らしを達成できるよう地位向上を図り、コーヒー産業のあらゆる側面における女性の参加を奨励し認めることを使命に掲げています。グローバル・ネットワークとして、IWCAはリーダーシップ開発、戦略的パートナーシップ、市場の視認性拡大を通じてエンパワーメントの達成を目指しています。
以上はILOとIWCAによるジュネーブ発英文共同記者発表の抄訳です。