労働者シンポジウム

グローバル・サプライチェーン労働者シンポジウム:ディーセント・ワークの実行には国際労働基準が必要と結論

2015年12月17日

シンポジウムのパネリストを務めたILO労働者活動局チーム

 今年5月に発表されたILOの刊行物『World employment and social outlook(世界の雇用及び社会の見通し・英語)』2015年版によれば、現在、世界の就労者のほぼ5人に1人がグローバル・サプライチェーン(世界的供給網)に関連した仕事、つまり他の国で消費されるか、さらに加工される商品もしくはサービスの生産に寄与する仕事に就いているとされます。このグローバル・サプライチェーンは労働組合の存在や労働者の権利の尊重に関連して様々な課題を提示しています。

 ILOは2016年の総会でグローバル・サプライチェーンにおけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)のテーマに関する一般討議を予定していますが、ILO労働者活動局はこれに先立ち、グローバル・サプライチェーンにおける労働者の権利を保護し、労働関係に関する最善の慣行を促進することを目指し、国際シンポジウムを開催することとしました。

 12月15~17日にジュネーブのILO本部で開かれた「グローバル・サプライチェーンにおけるディーセント・ワーク労働者シンポジウム」には、国際労働組合総連合(ITUC)のシャラン・バロウ書記長をはじめ、世界各地から100人余りの労働組合代表、専門家が出席し、グローバル・サプライチェーンでディーセント・ワークをもっともうまく促進していく方法について話し合いました。

 シンポジウムは、「国際労働基準、とりわけILOの中核的条約、そして所得保障やより良い労働条件、安定した雇用関係の確保を目的とした基準の批准と実行」を「グローバル・サプライチェーンに関する信頼のおける政策のカギを握る要素」と位置づけ、国内法や法的制度を通じたこれらの基準の効果的な実行を「グローバル・サプライチェーンの労働条件を推進する前提条件」としました。また、多国籍企業には自社内のみならず、グローバル・サプライチェーンを通じて国際労働基準を尊重する責任があることに注意を喚起しました。さらに、多国籍企業やそのサプライチェーンの労働者を組織する労働組合の能力と団体交渉の強化に向けて国境を越えた労働関係を育むことの重要性が指摘されました。

 労働者活動局のマリア・エレナ・アンドレ局長はシンポジウムに向けたメッセージ動画で2013年4月にバングラデシュで起こったラナプラザビルの崩壊がグローバル・サプライチェーンのぞっとするような労働条件に国際社会が注目するきっかけになったことなどを紹介し、シンポジウムの討議が2016年の総会の審議に寄与することへの期待などを述べました。

とりわけ労働組合に関連するグローバル・サプライチェーンにおけるディーセント・ワークに対する課題について発表するアンドレILO労働者活動局長(英語)

 シンポジウムの模様はツイッターを通して追うことができます(ハッシュタグ#ACTRAV2015で検索して下さい)。

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 以上はILO労働者活動局による次の2点の英文記者発表の抄訳です。