児童労働
イラクが全国的な児童労働撲滅キャンペーンを支える活動を開始
2021年12月19日
ILOはイラクで2019年12月に、政府及び社会的パートナーである労使団体と提携して2019~23年を期間とするディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)国別計画を署名・開始しました。この計画に基づき、児童労働に対処する実効的な枠組みの開発を含み、同国内における雇用促進、就労に関わる権利、社会対話、社会的保護に関するイニシアチブを支えて政府及び労使団体と協働してきましたが、この度、労働・社会省と組んで、最悪の形態の児童労働に取り組む全国的なキャンペーンを支える一連の活動を開始しました。1万人超の子どもとその家族・保護者、教員、使用者、報道機関を対象とするこのキャンペーンの活動には、児童労働が広く見られ、学校中退が一般的な地域や学校における啓発活動が含まれています。
児童労働の危険の増大と教育の重要性に光を当てる努力の一環として、首都バグダッドその他全国各都市で活動を実施するため、同省内の専門家と代表者で構成されるチームが設けられました。最初の訪問地となったバグダッド市サドル・シティー区内の学校では、ちらしや帽子、Tシャツを子どもたちに配り、学校を続けることの重要性に光を当てる話し合いが行われました。
この他の活動として、報道機関及び利害関係者を対象とした、児童労働に係わる国内及び労働分野の基準と慣行に関するワークショップの開催や、児童労働対策において果たし得る役割について学童、教員、親、一般の人々の啓発を目的とした一連の動画、ラジオ・テレビ番組の制作などが予定されています。
イラクは既に、児童労働との戦いの中心をなすILOの「1973年の最低年齢条約(第138号)」と「1999年の最悪の形態の児童労働条約(第182号)」のどちらも批准しています。
労働・社会省のラエド・ジャバル・バヘド労働・職業訓練局長は、アデル・アルリカビ大臣の監督下でILOと協力して開始された、最悪の形態の児童労働撲滅に向けたこの労働・社会省のキャンペーンは、市民団体を含む様々なパートナーと共同で実施されることを説明し、「子どもとその家族のみならず、児童労働が最も広く見られる産業部門の使用者の間においてもこの重要な問題に関する意識を高めてもらうため、関係するあらゆる行動主体と協力したキャンペーン展開」の用意があると語っています。
マハ・カッターILOイラク調整官は、イラクで近年目撃されている最悪の形態のものを含む児童労働の増加は、子どもの教育に介入し続けており、心身や社会的なものを含む様々なレベルで害悪を引き起こしていることを指摘し、ILOにとって最悪の形態の児童労働対策はイラクにおける決定的に重要な優先事項の一つであると説明し、労働・社会省及び社会的パートナーと力を合わせたこのキャンペーンが「イラクにおける児童労働の増加に最も影響を受けている地域社会の中心に児童労働の危険性とその結果に関する意識を広めることができると確信しています」と期待を表明しています。