寄稿

若年労働者が取り残されるとき 若者の失業と不完全雇用が生む経済的コスト

2025年12月19日

Teenage students in uniform © Unsplash/ Fajar Herlambang STUDIO
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    キー・ボーン・キム
    マクロ経済・雇用政策専門官

ILOと韓国雇用労働部などは2025年12月に同国・京畿道で、若年雇用をテーマにしたイベントを開催しました。このイベントを振り返って、ILO本部でマクロ経済と雇用政策の専門官を務めるキー・ボーン・キムが記事を寄せ、若者が良質な雇用を得ることを支援することが、若者自身だけでなく、マクロ経済全体の安定にとって不可欠であると説明しています。

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2025年京畿・ILO国際労働フェスタが閉幕した。政策立案者や使用者団体、労働者団体、世界の若者が一堂に会し、リモートワーク、グリーン経済への移行、人工知能、自動化(オートメーション)、ギグ・エコノミーによって再構築された労働市場で若者が直面する機会と課題を検証した。

世界的に労働市場が弱体化する中[1]、不況期にキャリアをスタートさせる個人への負担は甚大で、マクロ経済への影響も同様に深刻となり得る。若年層の持続的な失業・不完全雇用は、長期的な生産性、財政持続可能性、経済成長を脅かす。さらに新たな懸念材料として、従来安定した雇用への足掛かりとなってきた初級職を、人工知能がますます代替する可能性を帯びている[2]。

不況期に労働市場に参入することによる「傷跡効果」(Scarring effect)——若年層が10~15%の賃金損失を経験し、それが10年以上持続する現象——は、単なる個人の苦難の集合体ではない[3]。大規模化すれば、マクロ経済の足かせとなる。若年労働者の大規模な集団が仕事の質(job quality)が低い職から抜け出せず、雇用から完全に排除されたりすると、生産性成長の基盤となるスキル、経験、職種の適合性を蓄積できなくなる。同時に、高い若年失業率は二重の財政負担を生み、生涯にわたる納税額を減少させると同時に、所得保障や関連サービスへの公的支出を増加させる。

これらの影響は時間と共に増幅し、経済の長期成長可能性を低下させる。所得見通しが立たず、健康状態も良いとは言えず、さらに世帯形成も遅れる「傷ついた」世代は、総需要やイノベーションへの貢献度が低下する。ひいては需要の低迷が労働市場をさらに弱体化させ、悪循環を強化する。こうした影響が不利な立場の若者に不均衡に集中するため、不平等を悪化させ、社会的結束と持続可能な成長を損なう。

したがって、若年層の失業と労働力未活用への対応は、社会的要請であるだけでなく、マクロ経済的投資でもある。マクロ経済政策自体が、物価安定の支援、総需要の維持、完全かつ生産的な雇用の条件整備を通じて中心的な役割を果たすことで、今日の若者が明日の成長の原動力となることを保証しなければならない。

※この記事の見解は著者のものであり、ILOの立場を必ずしも反映するものではない。