広報動画-トルコのシリア難民
大きな困難を乗り越えてかなえた夢/新しい仕事、新しい暮らし
ボシラ・シャールさんはILOが地元のパートナーと協力してトルコで実施しているシリア難民を対象にした職業訓練とトルコ語研修を受けた数千人の1人です。研修はシェフになるというシャールさんの夢の実現を助けました。ムハンメド・ナジャールさんは家族とともにシリアからトルコに移り住んだ時、言葉も話せず、収入を得る手立てもありませんでした。ILOの職場適応計画に参加して仕事を見つけただけでなく、今では第二の故郷となっているトルコ社会に溶け込むことが出来ました。
2019年05月31日
現在、世界最大の難民受入国であるトルコでは350万人を超えるシリア難民が暮らしています。難民の95%以上がキャンプ外の一般家庭に寄宿して生活しています。ILOは難民と受入社会の双方を対象に様々な支援を提供しています。
米国政府の任意資金協力を得て2017年から開始された「トルコのシリア難民と受入社会の労働市場統合改善(STEP)プロジェクト」は難民と受入社会の労働市場への参加を促進し、人間らしく働きがいのある仕事の機会を増大させることによって人々の生計向上に寄与しています。
既に1万人を超えるシリア難民がこの事業を利用しています。その1人であるボシラ・シャールさんは2年前にトルコにやって来てすぐに語学の勉強を始めました。その後、子どもの頃からの夢であった世界的に有名なシェフになるためにILOの職業訓練を受けて、今はホテルで実習を始めています。
このプロジェクトによって非公式に働いていた120人近い難民が実習生として登録されました。これらの人々を正しく導くことによってトルコは生産部門に必要な人材を養成することができ、一方で難民はトルコ経済に貢献できるという一挙両得の関係にあります。4年間の実習期間を終えて失業している人は誰もいないと実習先のシェフは胸を張ります。
ILOは難民と実習企業の双方に情報を提供し、両者を結びつける役割を演じています。ILOの支援がなかったら夢が叶うこともなかったとシャールさんは感謝の言葉を述べています。
STEPは職場適応計画も実施しています。
ILOから奨励金が支給されているメルシン自由区の繊維工場で働くムハンメド・ナジャールさんは両親と妹、妻、2人の子どもと共にシリアのアレッポからトルコに移り住んできました。様々な仕事に応募しましたが、当初は言葉の問題があり、うまくいきませんでした。シリア難民の合法的な就労に向けて法的手続きに関する支援を提供するILOの事業計画を通じて今の職場に合法的な職を得たナジャールさんは、職場適応計画のおかげでスムーズに職場に適応できています。この計画は同じ職場で働くシリア難民とトルコ人労働者の双方に訓練と適応プログラムを通じて連帯と団結を促進し、偏見をなくすことによって労使和平と効率的で平和な職場環境の向上・確保を目指しています。既にアダナ、メルシン、ガズィアンテプの企業16社の150人以上の労働者がこの計画の恩恵を受けています。
最初は言葉の問題もあってコミュニケーションがうまくいかず衝突することもあった同僚と今では友情を育み、一緒に散歩をしたり、サッカーを楽しんだりする関係を築き上げたナジャールさんは、「トルコが大好き」と語り、この計画への感謝の言葉を述べています。