広報記事:ソマリアの女性企業家

ソマリア女性の技能向上がもたらす利益増大

2014年06月24日

 1982年から20年余りにわたって続いた内戦状態からようやく抜け出したソマリアでは、紛争の影響によって女性世帯主が増え、家族を養う負担が女性に重くのしかかっています。平和、安定、開発における女性の決定的に重要な役割を支援するために女性の経済力の向上を図る幅広い活動の一環としてILOは欧州連合(EU)の任意資金協力を受けて2012年から「ソマリア女性のエンパワーメントと男女平等促進プロジェクト」を実施しています。

 企業経営の助けになるスキルを女性に備えさせることを目指すこのプロジェクトに2013年には約150人の女性が参加し、企業経営やマーケティング、取引の記録方法、製品の包装・加工、協同組合に加入する方法など様々な技能を学び、成功を収めている女性起業家と交流する機会を与えられました。研修後、50人余りの女性たちにILOが主催する見本市に参加する機会が提供されました。化粧品や屋内装飾品、ハンドバックや伝統的な衣装など幅広い製品の展示即売が行われ、初日だけで300ドルの利益を上げた女性さえ出ました。

 見本市参加者の1人であるザイナブ・アフメド・アブヂラフマンさん(左写真)は果樹・野菜農家として何年も事業の成長を試みてきましたが、簿記や製品の梱包、他の起業家との協力などといった基本的な問題さえうまく処理できませんでした。しかし、ILOの研修に参加したことによって「新たな顧客を得て、高い利益を上げることができた」と報告しています。もう一人の参加者であるアミナ・ファラさんはガス供給会社を興し、今では就労経験を得ることを希望するアルバイト学生を中心に約40人の社員を抱えています。森林破壊を食い止めるために炭の利用を減らすことを事業目的の一つに掲げるファラさんは、「製品を紹介する機会が欲しかった」として、ILOによる見本市の開催を歓迎しています。

 プロジェクトの一環として2013年にハルゲイサ及びモガディシュの女性零細・小企業主を対象に行った企業活動に影響する諸要素の制度・政策的観点からの評価からは、女性企業家の47%が正規教育を受けておらず、読み書きに不自由していることや6割近くが過去に就労・事業経験のない主婦であることなど、起業及び事業継続のための能力や資源・資金面で女性企業家には相当の制約があることが示されました。報告書は女性企業家を対象とした成人識字教育の強化や企業経営スキルの提供、女子教育の支援、開業資金や手頃な貯蓄・信用貸付を利用できる機会の確保などといった企業経営を可能にする環境の整備など、女性企業家の促進に向けた提案を行っています。

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 以上はハルゲイサ発英文広報記事の抄訳です。