ILOヘルプデスク:ビジネスと労働時間
2024年04月22日
労働時間に関して現在生じている課題の中には、ILOによる初めての条約である1919年の労働時間(工業)条約(第1号)が採択される理由となったものもあります。それは、労働者の健康を害し、労働災害のリスクを増大させかねない長時間労働や不十分な休息・休暇です。世界中の多くの地域で、低賃金と長時間労働の間には統計的に有意な関係性があります。働く時間が長くなると、労働者は十分な休息を取ることができず、家庭における責任を果たしたり地域社会に参加したりすることもできなくなります。
ILOが定める労働時間に関する基準[1]により、労働時間、日ごと・週ごとの休息時間や年次休暇について規制するための枠組みが作られています。労働時間については、法定労働時間の上限はほとんどの国で週48時間以下であり、実働時間もILO条約で規定された週48時間の基準をほとんどの国が下回っています。こうした制限を設けることによって、労働者の心身の健康を守りながら生産性の向上を促進することが可能になります。
労働時間政策を進めることで、男性・女性いずれの立場でも仕事と家庭の両立が可能となり、労働における男女平等の実現に大きく貢献します。また、圧縮労働時間制、時差式労働時間制、年単位変形労働時間制、フレックスタイムや呼び出し勤務などの新しい労働形態が生み出される中、可能性が広がるとともに新たな課題も生じています。
[1] 詳しくは、グローバル経済のためのルール 国際労働基準の手引き(100周年記念版)の70~72ページをご覧ください。
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