1935年の40時間制条約(第47号)

ILO条約 | 1935/06/22

労働時間を1週40時間に短縮することに関する条約(第47号)
(日本は未批准、仮訳)

 国際労働機関の総会は、
 千九百三十五年六月四日ジユネーヴに於て其の第十九回会議として会合し、
 労働時間短縮問題が右会議の会議事項の第六項目たるに鑑み、
 失業が広範囲且持続的と為りたる為自己責任なく且当然に救済せらるべき困苦及窮乏に悩む幾百万の労働者が現時世界を通じて存在するに鑑み、
 労働者が能ふ限り近代産業の特色たる急速なる技術的進歩の恩恵に与ることを得しめるべきことの望ましきに鑑み、
 国際労働総会の第十八回及第十九回会議に依り採択せられたる決議に従ひ、一切の種類の労務に於ける労働時間を能ふ限り短縮する為継続的努力の為さるべきこと必要なるに鑑み、
 千九百三十五年の四十時間制条約と称せらるべき左の条約を千九百三十五年六月二十二日採択す。

第 一 条

 本条約を批准する国際労働機関の各締盟国は、
 (a) 生活標準の低下を来さざる様適用せらるべき一週四十時間制の原則、及び
 (b) 此の目的を達成するに適当と認めらるる措置を執り又は之を助成すること
を承認することを宣言し、且当該締盟国に依り批准せらるる別個の諸条約に依り定めらるべき詳細なる規定に従ひ各種の労務に本原則を適用することを約す。

第 二 条

 この条約の正式の批准書は、登録のため国際労働事務局長に送付するものとする。

第 三 条

1 この条約は、国際労働機関の加盟国でその批准を国際労働事務局長が登録したもののみを拘束する。
2 この条約は、二加盟国の批准が事務局長により登録された日の後十二箇月で効力を生ずる。
3 その後は、この条約は、他のいずれの加盟国についても、その批准が登録された日の後十二箇月で効力を生ずる。

第 四 条

 国際労働事務局長は、国際労働機関の二加盟国の批准が登録されたときは、この旨を直ちに国際労働機関のすべての加盟国に通告しなければならない。同事務局長は、また他の加盟国からその後通告を受けた批准の登録をすべての加盟国に通告しなければならない。

第 五 条

1 この条約を批准した加盟国は、この条約が最初に効力を生じた日から十年の期間の満了の後は、登録のため国際労働事務局長に通告する文書によつてこの条約を廃棄することができる。廃棄は、その廃棄が登録された日の後一年間は効力を生じない。
2 この条約を批准した加盟国で前項に掲げる十年の期間の満了の後一年以内にこの条に定める廃棄の権利を行使しないものは、さらに十年の期間この条約の拘束を受けるものとし、その後は、この条に定める条件に基いて、十年の期間が経過するごとにこの条約を廃棄することができる。

第 六 条

 国際労働機関の理事会は、この条約が効力を生じた後十年の期間が経過するごとに、この条約の運用に関する報告を総会に提出し、かつ、この条約の全部又は一部の改正に関する問題を総会の議事日程に加えることの可否を審議しなければならない。

第 七 条

1 総会がこの条約の全部又は一部を改める改正条約を新たに採択する場合には、その改正条約に別段の規定がない限り、
 (a) 加盟国による改正条約の批准は、改正条約の効力発生を条件として、第五条の規定にかかわらず、当然この条約の即時の廃棄を伴う。
 (b) 加盟国によるこの条約の批准のための開放は、改正条約が効力を生ずる日に終了する。
2 この条約は、これを批准した加盟国で改正条約を批准していないものについては、いかなる場合にも、その現在の形式及び内容で引き続き効力を有する。

第 八 条

 この条約のフランス語及び英語による本文は、ともに正文とする。