ILO理事会

第341回ILO理事会閉幕

記者発表 | 2021/03/30
第341回ILO理事会模様(英語・1分15秒)

 2021年3月15日に開幕した第341回ILO理事会は、2020年11月の前会期に続き再びバーチャル形式で会合を持ち、通常会期と大差ない数の議題を扱い、27日に閉幕しました。登録参加者は通常時の約750人を上回る977人に上りました。科学技術の力によって議事は円滑に進められ、理事会は通常時とほぼ同数の議題を取り上げ、約27件について会期中に議論し決定を下しました。他に11件については会期前に決定が行われており、10件については閉会後に文書のやり取りを通じて決定される予定です。

 第341回理事会の主な決定事項は以下の通りです。

2021年のILO総会

 理事会は昨年から延期になった総会を2021年にはバーチャル形式ながら完全な形で開催することを決定しました。2020年の総会では技術議題として、不平等と仕事の世界に関する一般討議、社会的保護に関する反復討議、技能と生涯学習に関する一般討議が予定されていましたが、理事会はどの議題も新型コロナウイルスの世界的大流行の影響と格闘している仕事の世界には大いに関連するものであることを強調し、今年の総会の議題に残すことを決定しました。

 総会は5月20日に公式の開会式を開いて役員選出などを行った後、グループ別会合や準備会合を経て、6月3~19日に一般討議議題を除く全ての議題を審議していったん閉会し、2021年後半あるいは2022年年初に残る2件の技術議題を審議する会合を開く2部構成を取ることになります。次の理事会は通常、総会閉幕後に開かれますが、今回は第1部終了後の6月25日に開くこととしました。

 理事会はまた、コロナ禍に対する世界の対応と人間を中心に据えた回復を達成する上でのILOの主導的な役割に関する成果文書の採択を総会で目指すこととし、この構成内容の手引きとなる決定を下しました。

事業計画・予算

 理事会はまた、事務局長の提案する2022/23年の事業計画・予算案を総会に提出することを承認しました。実質ゼロ成長で、現行年度の予算為替レートで約8億ドルに上る次期事業計画においては、「仕事の未来に向けたILO創設100周年記念宣言」の実施を明確な目標に、2020/21年の政策成果目標の枠組みが維持されています。危機に照らし合わせて、八つの成果目標には新型コロナウイルス対応が組み込まれています。

統治関連事項

 100周年記念宣言をフォローアップするものとして、理事会はILOの政労使三者による統治の仕組みにおける全ての地域の公正な代表性と加盟国間平等の原則に関する決議を、採択を目指して総会に提出すると共に、この問題を検討する三者構成作業部会の任期を1年延長することを決定しました。

 100周年記念宣言の付帯決議に含まれる多国間機関システムにおける政策整合の問題に関しては、理事会は人間を中心に据えた仕事の未来に対する取り組みを追求するに際しての政策の整合性を促進するために他の機関との協力強化や制度的な取り決めを通じて多国間機関システムにおけるILOの役割を高めるための手引きを示しました。

第341回理事会 © ILO

国際労働基準の遵守に関わるILO憲章に基づく苦情申し立て

 審査委員会の勧告を受諾しないとの政府の回答が届いたベネズエラにおける結社の自由、最低賃金決定制度、政労使の三者協議に関する基準の実施に係わる苦情申し立てに関しては、政府による勧告の認識や完全な実施に向けた事務局による働きかけや総会決議の可能性など、遵守を確保するためのILOのさらなる行動に関する決定が採択されました。

 労働監督に関する第81号条約、結社の自由と団体交渉権に関する第87号及び第98号条約の遵守に関わる苦情が申し立てられているバングラデシュについては、理事会は達成された進展に留意し、6月の次期理事会に最終的な行程表を提出することなどを政府に求め、さらなる行動に関する決定は2021年11月の第343回理事会へ先送りしました。

ミャンマー

 結社の自由と強制労働に関する2013年の第102回総会の決議を受けた進捗報告が提出されたミャンマーについては、報告書を検討した上で、理事会は2月1日に非常事態宣言を発令した軍当局に対し、表現の自由と民主的な秩序の回復を求めると共に、結社の自由の尊重、そして社会的パートナーである労使が威嚇の不安なく自らの機能を遂行できる保障を強く呼びかけました。

事務局長選挙

 ガイ・ライダーILO事務局長の任期が2022年9月末で満了することから、理事会は次の事務局長の選挙に関連した日程について決定し、2021年7月1日~10月1日に候補者を受け付け、第344回理事会の枠内で2022年3月25日に投票を行うことを決めました。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。