児童労働

2021年は児童労働撤廃国際年

記者発表 | 2021/01/15

 国連総会は2019年に全会一致で2021年を児童労働撤廃国際年に指定しました。持続可能な開発目標(SDGs)はそのターゲット8.7で、強制労働を根絶し、現代の奴隷制と人身取引に終止符を打ち、児童兵士の利用や子どもの徴兵を含み、最悪の形態の児童労働の禁止と撤廃を確保し、2025年までにあらゆる形態の児童労働をなくす即時の効果的な措置をとることを加盟国に求めています。国際年の主な目的は、このターゲットの達成に必要な行いを政府に求めることです。

 ILOはこのターゲットの達成に向けて強制労働、現代の奴隷制、人身取引、児童労働を世界から根絶することを目指す地球規模のパートナーシップである8.7連合に参加していますが、来る1月21日(木)に、共に国際年の開幕を宣言し、世界中から児童労働を根絶する法律面及び実際の活動を呼びかけます。1月21日GMT(グリニッジ標準時)14時~15時15分(日本時間同日23時~24時15分)に開かれるバーチャルイベントにはガイ・ライダーILO事務局長、ヘンリエッタ・フォア国連児童基金(UNICEF)事務局長、ノーベル平和賞受賞者でもある「児童労働に反対するグローバルマーチ」の創立者カイラシュ・サティヤルティ氏、元児童労働者であり、この問題に取り組む活動を行っているアマル・ラル氏など幅広い利害関係者が参加します。

 子どもの10人に1人が関わっているこの問題についての意識を高める様々なイベントが年間を通じて実施されます。ILOと8.7連合は共同事業として、地域、国家、団体などの利害関係者や個人に向けて、2021年12月までにとる、児童労働根絶の助けになるような具体的な行動を特定して3月30日までに特設ページにこの「行動の誓い」を提出し、登録した行動について達成された歩みや取り組みを、動画、インタビュー、ブログ、影響を記した物語などを用いて年間を通じて報告していくことを呼びかけています。

 2000年に2億4,600万人と推定された児童労働者数は2016年に1億5,200万人に減少し、この20年間で1億人あまりが児童労働から除去されました。しかし、この歩みは地域によるばらつきが大きく、児童労働のほぼ半分がアフリカ(7,200万人)、次いでアジア太平洋地域(6,200万人)で見られます。児童労働者の7割が主として自給自足農家や商業農場における農作業や家畜の世話といった第一次産業で働いています。ほぼ半分が子どもの健康や命にとって危険で有害と見なされている職業や状況で働いています。

 新型コロナウイルス(COVID-19)危機は既に脆弱な人々がさらに貧しくなる状況を生んでおり、多年にわたる児童労働との戦いにおいて達成された歩みが逆戻りする可能性があります。休校は状況の悪化を招いており、家計を助けるために数百万人の子どもが働いていると見られます。コロナ禍はまた、子どもを含むすべての人々を、より搾取に弱い状態に陥らせています。

 「社会に児童労働の居場所はありません。児童労働は子どもから未来を奪い、家族を貧しいままに留めます。この国際年は、児童労働を永久に撤廃する具体的な行動をとることによって、SDGsのターゲット8.7に向けた活動をステップアップして目標を達成する機会を政府に提示しています。新型コロナウイルスが多年にわたる歩みの後退を脅かしている中、今はより一層約束を果たす必要があります」とガイ・ライダーILO事務局長は語っています。

 国際年は2022年に南アフリカで開かれる予定の第5回児童労働世界会議に向けた地盤を築くことになります。会議は利害関係者が経験を共有し、2025年までにあらゆる形態の児童労働を、そして2030年までに強制労働、人身取引、現代の奴隷制の終結に向けたさらなる公約を行う機会を提供することになります。

 1919年の第1回総会で既に、工業における就労のための最低年齢に関する条約を採択したILOは、その100年の歴史を通じて児童労働撲滅に向けて活動してきました。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。