ILO COOP 100 周年ウェビナー 第二弾 ｢協同組合を通じたジェンダー平等の推進｣
今回のウェビナーでは、4名の著名な実務家が協同組合運動でのジェンダー平等の現状、協同組合が果たす役割、そしてジェンダー平等を推進する上で直面している課題について話し合いました。発表では、協同組合におけるCOVID-19の女性への影響と新たな対応も説明されました。このウェビナーには世界中から160人以上が参加しました。動画視聴はこちらより。
ウェビナーは、ILOの協同組合ユニット設立100周年を記念したウェビナーシリーズの第2回として、2020年4月27日に開催されました。
このウェビナーの趣旨は、なぜ女性は協同組合を設立／参加するのか、また設立者、リーダー、メンバー、労働者として協同組合でどのように活躍しているのかについての経験や研究結果を共有することで、協同組合の肯定的な役割と、女性のエンパワーメントとジェンダー平等を進める上で直面している課題についても話し合いました。
ILO本部、包摂的労働市場・労働関係・労働条件部（INWORK）部長のフィリップ・マーカデント氏の進行の下、４名の経験豊かなスピーカーが参加して、ウェビナーは成功裏に開催されました。
・ミライ・チャタジー（女性自営者協会(SEWA) 協同組合連合会議長、インド）
・シーファ・チヨゲ、（国際協同組合連合（ICA）アフリカ地域事務局長、ケニア）
・ステファニア・マルコーネ（レガコープ国際関係・欧州政策チーフ、イタリア）
・ナディア・ウェーバー（研究者、カナダ）
チャタジー氏はインドのインフォーマル経済における女性労働者の権利のための労働組合を組織化し、生計と必要不可欠なサービスのための協同組合を組織化するというSEWA の二つの戦略について発表しました。SEWA は170 万人のインフォーマル経済の女性労働組合であり、協同組合連合会を通じて農業、金融、酪農、工芸品、複数のサービス部門（ケア、清掃、建設など）を含む全国 120 の女性協同組合の結成を支援してきました。また、COVID-19の危機により約4億人のインフォーマル経済の労働者が貧困に陥る危険にさらされているとのILOの推計に言及し、COVID-19 に対する SEWA の新たな対応を共有し、即時の食料・経済支援、社会的保護の拡大、デジタル・インクルージョンの促進など、女性のインフォーマル経済労働者を保護するために役立つ行動について発表しました。
彼女のプレゼンテーションはこちらからご覧いただけます。
チヨゲ氏の発表は、アフリカにおけるジェンダー平等の現状一般と女性協同組合の活動に焦点を当て、特にジェンダー平等を進める上で直面している課題について説明しました。彼女が強調した主な課題は、土地やその他の資源への女性の限られたアクセス、指導的地位へのジェンダーの障壁、意思決定プロセスへの限られた参加（会合での暴力や条件によって悪化することが多い）などです。発表はこちらからご覧いただけます。
マルコーネ氏はCOVID-19 が女性協同組合員に与えた影響に焦点を当て、特に女性協同組合員から提起された主な要望を共有しました。
事業と雇用の持続のための１）信用と流動性支援へのアクセス、２）家庭で責任を担う女性労働者へのスマート・ワークの適応支援、３）子供の教育不平等を減らすための学校、家庭、地方自治体、社会的連帯経済（SSE）組織間の協力、４）深刻化するジェンダーに基づく暴力と闘うための支援です。また、ジェンダー平等を推進するための国内、地域、国際レベルでの協同組合運動の取り組みについても紹介しました。彼女の発表はこちらからご覧いただけます。
ウェーバー氏のプレゼンテーションでは、2015年に協同組合振興・促進委員会（COPAC）の支援を受けて実施された「協同組合におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント」に関する研究と、2019年に国際開発研究センター（IDRC）の支援を受けて実施されたインフォーマル経済、女性のエンパワーメント、集団行動に関する研究から得られた知見と提言が紹介されました。後者の研究のドラフト版はこちらからご覧いただけます。
政策と法律の問題については、女性が土地、原材料、金融、その他のサービスにアクセスする際の文化的・構造的な障壁を減らし、すべての女性労働者が自分自身の協同組合やその他の組織を設立できるようにすることについて提言しました。協同組合の経営と運営については、協同組合内でのジェンダー平等計画の設定と、そのような計画の進捗状況を追跡し、測定することの重要性を強調しました。彼女の発表はこちらからご覧いただけます。
ILO COOP 100周年ウェビナーシリーズの一環として、2020年を通して仕事の世界における重要課題についてのセッションが追加される予定です。ILO COOP 100周年のイベントの最新情報はこちらからご確認ください。
ウェビナーは、ILOの協同組合ユニット設立100周年を記念したウェビナーシリーズの第2回として、2020年4月27日に開催されました。
このウェビナーの趣旨は、なぜ女性は協同組合を設立／参加するのか、また設立者、リーダー、メンバー、労働者として協同組合でどのように活躍しているのかについての経験や研究結果を共有することで、協同組合の肯定的な役割と、女性のエンパワーメントとジェンダー平等を進める上で直面している課題についても話し合いました。
ILO本部、包摂的労働市場・労働関係・労働条件部（INWORK）部長のフィリップ・マーカデント氏の進行の下、４名の経験豊かなスピーカーが参加して、ウェビナーは成功裏に開催されました。
・ミライ・チャタジー（女性自営者協会(SEWA) 協同組合連合会議長、インド）
・シーファ・チヨゲ、（国際協同組合連合（ICA）アフリカ地域事務局長、ケニア）
・ステファニア・マルコーネ（レガコープ国際関係・欧州政策チーフ、イタリア）
・ナディア・ウェーバー（研究者、カナダ）
チャタジー氏はインドのインフォーマル経済における女性労働者の権利のための労働組合を組織化し、生計と必要不可欠なサービスのための協同組合を組織化するというSEWA の二つの戦略について発表しました。SEWA は170 万人のインフォーマル経済の女性労働組合であり、協同組合連合会を通じて農業、金融、酪農、工芸品、複数のサービス部門（ケア、清掃、建設など）を含む全国 120 の女性協同組合の結成を支援してきました。また、COVID-19の危機により約4億人のインフォーマル経済の労働者が貧困に陥る危険にさらされているとのILOの推計に言及し、COVID-19 に対する SEWA の新たな対応を共有し、即時の食料・経済支援、社会的保護の拡大、デジタル・インクルージョンの促進など、女性のインフォーマル経済労働者を保護するために役立つ行動について発表しました。
彼女のプレゼンテーションはこちらからご覧いただけます。
チヨゲ氏の発表は、アフリカにおけるジェンダー平等の現状一般と女性協同組合の活動に焦点を当て、特にジェンダー平等を進める上で直面している課題について説明しました。彼女が強調した主な課題は、土地やその他の資源への女性の限られたアクセス、指導的地位へのジェンダーの障壁、意思決定プロセスへの限られた参加（会合での暴力や条件によって悪化することが多い）などです。発表はこちらからご覧いただけます。
マルコーネ氏はCOVID-19 が女性協同組合員に与えた影響に焦点を当て、特に女性協同組合員から提起された主な要望を共有しました。
事業と雇用の持続のための１）信用と流動性支援へのアクセス、２）家庭で責任を担う女性労働者へのスマート・ワークの適応支援、３）子供の教育不平等を減らすための学校、家庭、地方自治体、社会的連帯経済（SSE）組織間の協力、４）深刻化するジェンダーに基づく暴力と闘うための支援です。また、ジェンダー平等を推進するための国内、地域、国際レベルでの協同組合運動の取り組みについても紹介しました。彼女の発表はこちらからご覧いただけます。
ウェーバー氏のプレゼンテーションでは、2015年に協同組合振興・促進委員会（COPAC）の支援を受けて実施された「協同組合におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント」に関する研究と、2019年に国際開発研究センター（IDRC）の支援を受けて実施されたインフォーマル経済、女性のエンパワーメント、集団行動に関する研究から得られた知見と提言が紹介されました。後者の研究のドラフト版はこちらからご覧いただけます。
政策と法律の問題については、女性が土地、原材料、金融、その他のサービスにアクセスする際の文化的・構造的な障壁を減らし、すべての女性労働者が自分自身の協同組合やその他の組織を設立できるようにすることについて提言しました。協同組合の経営と運営については、協同組合内でのジェンダー平等計画の設定と、そのような計画の進捗状況を追跡し、測定することの重要性を強調しました。彼女の発表はこちらからご覧いただけます。
ILO COOP 100周年ウェビナーシリーズの一環として、2020年を通して仕事の世界における重要課題についてのセッションが追加される予定です。ILO COOP 100周年のイベントの最新情報はこちらからご確認ください。