コロナウイスル:ILO事務局長声明

人の連帯を土台としたコロナウイルス対応を:世界銀行/IMF春季会合向けILO声明

記者発表 | 2020/04/17

 2020年4月14~17日に開かれた世界銀行と国際通貨基金(IMF)のバーチャル春季会合の枠内で16日に開かれたIMFの国際通貨金融委員会及び17日に開かれた開発委員会に向けて発表した声明文で、ガイ・ライダーILO事務局長は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的流行に対し、地球規模の連帯を通じて人間を中心に据えた即時の対応を呼びかけました。

 ILOが4月7日に発表した調査研究資料の最新版は、世界の労働力の81%に当たる27億人が、職場閉鎖が強制または推奨されている国で暮らしており、2020年第2四半期に予想される世界全体で6.7%の労働時間の減少はフルタイム労働者換算で1億9,500万人分の仕事の消失に相当することを示しています。

 声明文において、ライダー事務局長は、ウイルスの流行の人的側面について「壊滅的」と表現し、この保健、社会、経済に対する影響の組み合わせは第二次世界大戦以来最悪の危機をもたらしていると記しています。そして、より小規模の企業、保護されていない労働者、非公式(インフォーマル)経済で働く人々に優先的に注意を払いながら、「とりわけ打撃が大きい産業部門と途上国におけるものを中心に、事業と生計を守るために労働者と企業に即時の救済を提供すること」に対応の重点を置くことを両機関に提案しています。

 事務局長が重点を置くことを提案している、相互に関連する政策対応は次の4点です。

  1. 得られる財政・金融手段及び債務免除を用いた労働需要及び経済の刺激。保健制度への公的投資はウイルスに打ち勝ち、人間らしく働きがいのある仕事を創出するという二つの分野に決定的に重要な貢献を行う点で二重に効果的になると思われます。
  2. 企業維持、雇用保全、所得支援に向けた即時援助の提供。とりわけ、経済の安定化装置として機能しつつ危機の最悪のショックを緩和する助けになり得るものとして、社会的保護措置への投資の必要性が強調されています。
  3. 危機の間も働き続けている全ての人々の適切な保護の確保。職場における安全と健康の保障、テレワークのような適正に設計された就労取り決め、有給疾病休暇の機会が求められます。
  4. 政府及び労使団体間の社会対話の全面的な活用。仕事の世界が現在直面しているような類いの課題に対し、公平かつ実践的で効果的な解決策を生み出すという社会対話の効果は立証されています。

 ライダー事務局長は、社会的保護の適用範囲におけるギャップや多くの小規模事業の不安定な状況、グローバル・サプライチェーン(世界的な供給連鎖)の弱点などの問題を挙げ、「危機は2020年にもいまだに広く見られるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の大きな不足を露わにし、数百万人に上る脆弱な勤労者が危機の影響を受けるとどうなるかを示しました」と指摘して、景気改善の最初の兆候と共に現れ、持続可能な完全回復を妨げるかもしれない財政強化・緊縮の圧力に抗することを世界銀行及びIMFに訴えました。

 ライダー事務局長はさらに、都市封鎖によって世界の炭素排出量が2020年に4%低下する可能性があるとの予想に触れ、「危機は習慣や行動様式は変えられることを示しました」として、「新たな制度がこの危機の発生を許したものよりも安全かつ公平でより持続可能であり、世界中の人々に対する今後の危機の影響をより効果的に緩和するものとなるよう、より良い再建を目指すべき」と唱えています。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。