G20労働雇用大臣会合

ガイ・ライダーILO事務局長がG20労働雇用大臣会合(松山・2019年9月1~2日)に参加

記者発表 | 2019/08/30
G20労働雇用大臣会合集合写真

 ガイ・ライダーILO事務局長は、今年6月に大阪で開かれた主要20カ国・地域(G20)の首脳会合に参加しましたが、今週末に愛媛で開かれるG20労働雇用大臣会合にも出席します。

 今年の労働雇用大臣会合は「仕事の未来」が全体テーマとなっており、事務局長は複数のテーマ別会合に出席し、人口構造の変化に対する対応、男女平等、新しい働き方に対する取り組みなどを含む仕事の未来に関わる様々な問題の議論に参加します。

 議論されるテーマは、育児や介護といったケア労働の未来からインターネットを通じて仕事を請け負うデジタル労働プラットフォームの国際的な統治に至るまで、多岐にわたっています。議論の焦点はケア部門に関連した問題に当てられ、これにはその雇用創出潜在力や大きな男女不均衡に対処する必要性などが含まれています。人口の急速な高齢化が進む日本など一部G20諸国では介護が大きな問題になっています。G20諸国が質の高いケアサービスに十分な投資を行ったとしたら2030年までに人間らしく働きがいのある労働条件の新規雇用を5,100万人分ほど生み出すことができるとILOでは推計しています。これは、現在家族に無償のケアを提供している女性に公式(フォーマル)の雇用機会を提供することによって女性の労働市場参加を阻む主な障壁の一つを除去する助けになると思われます。

 事務局長はまた、デジタル労働プラットフォームの国際統治の問題も取り上げますが、このようなプラットフォームでは、労働者は世界中に広がっており、しばしば、プラットフォームあるいは顧客が所在する国から遠く離れた場所に存在しています。デジタル労働プラットフォームに関し、1月に発表されたILOの仕事の未来世界委員会の報告書は一定の最低限の権利や保護を定め、プラットフォーム(と顧客)にその尊重を求める国際的な統治の仕組みの構築を提案しています。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。