安全で健康な職場づくり

ILOチェックポイント日本語版アプリ完成

記者発表 | 2018/09/19

 作業場・職場の安全衛生改善のためのデジタルツールとして幅広く活用されているILOチェックポイント・アプリの日本語版が登場しました。

 ILOは人間工学原則を適用して産業現場、とりわけ中小規模事業場において実際的で低コストの解決策を提供することを目的として、2010年に『Ergonomic checkpoints: Practical and easy-to-implement solutions for improving safety, health and working conditions』、2014年に農業分野における『Ergonomic checkpoints in agriculture: Practical and easy-to-implement solutions for improving safety, health and working conditions』のそれぞれ第2版を刊行しました。これにはそれぞれ、作業場の人間工学的改善を効果的に進めるためのチェックポイントが100項目以上含まれており、利用者は各現場でチェックポイントに照らし合わせてチェックリストを作成し、示されている行動提案や好事例に基づいて対策を講じることが出来るようになっています。前者は『人間工学チェックポイント:安全、健康、作業条件改善のための実際的で実施しやすい対策』の邦題で公益財団法人大原記念労働科学研究所から日本語版が出版されています。

 ILOでは持ち運びしやすいように、まずこの刊行物英語版のアプリ化を進めました。試験段階を経て、今回、日本語版を含む10カ国語が新たに加わりました。

 日本語版の完成は関係者の方々の多大なるご協力のおかげです。『人間工学チェックポイント』については、公益財団法人大原記念労働科学研究所から訳文の利用許可をいただきました。『Ergonomic checkpoints in agriculture: Practical and easy-to-implement solutions for improving safety, health and working conditions(農業における人間工学的チェックポイント:農業における、安全改善、健康改善、労働環境改善のための実践的で実行し易い解決法)』については、日本農業労災学会に新たに日本語訳を作成してもらいました。アプリ化作業は産業医科大学の全面的なご協力の下で進められました。

 チェックポイント・アプリシリーズにはほかに、2012年に刊行された『Stress prevention at work checkpoints: Practical improvements for stress prevention in the workplace』が含まれています。今回は諸般の事情によってこのアプリ化はかないませんでしたが、こちらも『職場ストレス予防チェックポイント:職場ストレス予防のための実際的な改善策』の邦題で公益財団法人大原記念労働科学研究所から日本語版が出版されています。

 アプリの無料ダウンロードは下記へ。