若者の就業

ドーハ証拠シンポジウム:若者労働力の生産性向上には「何が効くか」(ドーハ・2014年3月6~8日)

記者発表 | 2014/03/06

 ILOはドナー、実務者、研究者間の新たなパートナーシップの形成を円滑化することを目指し、労働市場における若者の状況を改善するために「何が機能するか」を示す一連のイベントを世界各地で開催することを予定していますが、その第1回目のシンポジウムが標記の日程でカタールの首都ドーハで開かれました。アラブの若者の雇用機会の改善に向けた活動を行っているシラテクなどの団体と共催したシンポジウムには世界各地から政策策定に携わる人々、実務者、学識者、研究者93人が集い、労働市場研修、起業家精神と自営、賃金補助計画と仲介、公共事業計画の四つのテーマに分けて、中東、北アフリカその他の途上国から得られた若者の就業及び生産性の向上、起業家精神に対する各種施策の影響評価結果並びに最善事例の共有が図られました。議論を通じ、◇訓練は労働市場の動向に長期的な影響を与えること、◇起業家精神計画が成功を収めるには資金不足や規制面の制約など若手起業家が直面する多様な制約に対処するために様々な介入策を組み合わせる必要があること、◇賃金補助は雇用に限定的ながらプラスの影響を与える可能性があること、◇公共事業計画は極めて重要な社会的保護手段となり、適切な対象設定・設計・実行が行われたならば、相当の相乗効果が生じる可能性があることなどといった事項が明らかになりました。

 若者のための仕事と技能は、ILOが2014/15年の現行事業年度において最重要分野として活動を集中させる八つの分野の一つに当たります。

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 以上はILOアラブ総局によるベイルート発英文記者発表の抄訳にシンポジウムの成果を盛り込んだ記事です。