パートナーシップ:外国投資

ILO/WAIPA:人間らしく働きがいのある仕事を促進する持続可能な外国直接投資の誘致に向けて投資促進機関を支援する協定を締結

記者発表 | 2016/10/14
ガイ・ライダーILO事務局長に代わって覚書に署名するギタ・ローランスILO多国籍企業・企業関与ユニット長とWIPAのボシュティアン・スカラCEO(右)

 2016年10月13~14日にイスタンブールで開かれた世界投資促進機関協会(WAIPA)の年次総会である第21回世界投資会議の枠内で、各国投資促進機関の国際団体であるWAIPAとILOは14日、各国の投資促進機関が良質の仕事とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の創出、持続可能な企業、より包摂的な成長につながるような外国直接投資を途上国に誘致するのを支援する協力協定を締結しました。WAIPAはこれにより、持続可能な投資政策のための専門知識と資金・資源の入手に努め、各国投資促進機関がより効果的かつより統合的な形で多国籍企業と協働できるよう支援を拡充することを目指します。今後ILOはWAIPAの協議委員会に加わります。

 「包摂的な投資と持続可能な未来」をテーマとする今年の世界投資会議では、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる持続可能な開発目標の達成に向けた議論が行われています。今回の協定には、政府の投資政策・戦略に持続可能な開発目標、とりわけディーセント・ワークと経済成長に関する目標8その他のディーセント・ワーク関連目標を組み込むことの重要性に関して各国政府の意識を高める活動についての共同公約も含まれています。協定はまた、ディーセント・ワークの成果及びより幅広い持続可能な開発目標の影響力増進に向けて投資促進機関同士が外国直接投資の誘致に関する最善事例を共有できる場を提供し、このような成果をもたらす投資政策を各国、地域、国際レベルで形成する上でのその役割の強化を図るものです。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、両機関の協同関係が2015年7月に開かれた第3回開発資金国際会議で採択された「アディスアベバ行動課題」の目標である「あまねく包摂的な繁栄の醸成」の上に打ち立てられていることを紹介し、ILOでは人間らしく働きがいのある仕事の創出、持続可能なビジネス、より包摂的な成長、外国直接投資の利益のより良い分かち合いにつながるような投資促進機関の支援に努めていくことを約しました。WIPAのボシュティアン・スカラ最高執行責任者(CEO)は今回の覚書が、単なる両機関の協力を規定するよう締結されたものではなく、今後実際に人間らしく働きがいのある仕事のうねりを世界中に引き起こす助けになることへの期待を述べました。

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 以上はイスタンブール発英文記者発表の抄訳です。