国連システム

ILO/UNCTAD-開発のためのパートナーシップを新たにする覚書を締結

Press release | 04 December 2014

 ILOと国連貿易開発会議(UNCTAD)は2014年12月4日にジュネーブのILO本部において、協力活動の深化に向けた覚書を締結しました。覚書は、共同の調査研究と政策助言の企画立案を支援し、各国及び地域レベルでの両機関の活動の整合性と影響力を高めるものとなっています。ILOとUNCTADはこれまでも調査研究の分野で協力してきており、マクロ経済の課題を共に検討したり、近年では主要20カ国・地域(G20)その他の場に貴重な貢献を行っていますが、今回の覚書の締結によって新たな、より深い協働段階に入ることが期待されます。

 この覚書の締結は2015年以降の開発課題の文脈や国連システム全体にわたる整合性に関する国連総会決議に係わる協働活動を深める助けになると思われます。共同の分析や政策提案を行うことによって、包括的な解が必要な貿易と雇用のような優先的なテーマに関して各国政府が抱える切迫したニーズを満たす正当性が高まることが期待されます。ILOとUNCTADが核になることによって、国際社会の期待の満足に向けた国連システムの位置づけが改善されるものと見られます。

 ILOが2010年に加わった「貿易と生産能力に関する国連機関間クラスター」内でもILOとUNCTADは中心的なパートナー同士であり、国の発意による国連活動に関する新たな場の開発に共に寄与してきましたが、覚書は、このクラスター内で実施されている共同計画の中での両機関の政策の方向性が国家レベルでのより高い整合性と影響力を実現するよう支援するものとなることが期待されます。

 両機関の副事務局長を共同議長として、両機関の関連する専門家と共に共同作業が柔軟な形で遂行されるよう、その実行に向けた基礎を敷設する運営委員会が設けられます。

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 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。この分野におけるILOの活動の詳細は貿易と雇用に関するウェブページ(英語)をご覧下さい。