仕事の未来世界委員会
ILO仕事の未来世界委員会第2回会合:誰にとっても公正な仕事の未来に向けて必要な変化に取り組む

仕事の世界で起こりつつある変革を起こすような変化を評価し、前途に関する提案を行うことを任務として2017年に設置された仕事の未来世界委員会がジュネーブのILO本部で2018年2月15~17日に2回目の会合を開きました。
仕事の未来を取り巻く機会と課題について幅広く検討した2017年10月の第1回会合に続く今回の会合では、清家篤・慶應義塾大学教授を含む28人の委員は、仕事の世界の諸側面を扱う六つのテーマに絞って仕事の世界の未来を形作る主なテーマに関する議論を続けました。第2回会合では、1)個人と社会にとっての仕事の役割、2)全世界的に浸透している仕事の世界における女性にとっての不平等への終止符、3)社会・環境・経済開発のための科学技術、4)変革と教育の各段階における変化の管理、5)成長・開発の新たな手法、6)仕事の統治の未来の各テーマに関連し、プラットフォーム経済、技能政策・技能体系、非公式(インフォーマル)経済、グローバル・バリューチェーン(世界的な価値連鎖)、万人の社会的保護、人の移動、若者の状況と願望といった事項について途上国・先進国双方の視点から検討が行われました。
今後について委員会は、さらなる分析が必要な事項に関する一連の技術アウトリーチ会合の開催に加え、近い将来、加盟国向けの説明会を開くことや仕事の未来を扱っているほかの国際機関と情報交流を行うことを決定しました。委員会は今後2018年中に5月と11月の2回会合を開き、ILOが創立100周年を迎える2019年初めに報告書を提出する予定ですが、委員会は、戦略的かつ政治的で行動指向型の報告書とすることへの約束を強調しました。
委員会の活動は、ガイ・ライダーILO事務局長が2013年に開始した仕事の未来100周年記念イニシアチブの第2段階に当たります。第1段階では、ILO加盟国の国内対話、小地域対話が行われ、仕事の未来に関する見解が示されました。イニシアチブの第3段階は加盟国による世界委員会の報告書の検討と100周年記念イベントの実施、そして6月に開かれる100周年記念総会における議論でピークを迎えます。
以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。