2006年の海上の労働に関する条約

2006年の海上の労働に関する条約第13条に基づき設置された特別三者委員会第4回会合第1部

 2013年8月20日に発効した「2006年の海上の労働に関する条約」には、批准国政府並びに船員及び船舶所有者の代表で構成され、この条約の運用を継続的に検討する特別三者委員会の設置が規定されています(第13条)。委員会は条約規範部分(基準と指針)の迅速な改正手続きに関しても中心的な役割を演じることになっています(第15条)。また、代表的な船舶所有者団体または船員団体が存在しない国がこれらの団体との協議に係わる義務を遂行する上でも重要な機能を果たしています(第7条)。

 3年前に開かれた第3回会合に続く今回の会合はバーチャル形式で開かれる第1部(2021年4月19~23日)とジュネーブのILO本部で開催される予定の第2部(2021年9月27~29日)の2部構成で、以下の議題について検討を行います。

第1部議題

  1. 条約の実施に係わる情報交換
    1. 新型コロナウイルスと海事労働問題
    2. 国際海事機関(IMO)の提案-IMO/ILO共同作業部会の設置
    3. 労働時間と休息-世界海事大学の研究発表
    4. 「2006年の海上の労働に関する条約」とデジタル化:電子文書の利用
  2. 現在進行中の基準見直し機構の機能に関連して理事会から出された要請に基づく海事関連国際労働基準の見直し
  3. その他

第2部議題

  1. 2006年の海上の労働に関する条約(改正)規範部分についての何らかの改正提案の検討
  2. 条約第7条に基づく何らかの協議申請の検討
  3. その他

 第1議題の討議用背景資料には、議題関連情報に加え、既に発効した3本の改正文書(2014年、2016年、2018年)の受諾状況、批准国から提出された条約実施報告に対する条約勧告適用専門家委員会の見解のまとめも掲載されています。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行は海運部門にも幅広い影響を与えており、条約の規定する11カ月の最長勤務期間を超えて船上に留められている乗組員の存在など条約の適用に係わる課題が生じており、船員を基幹労働者に指定し、移動や帰国を可能にすることを求める呼びかけが、国連総会やILO理事会、特別三者委員会役員など国際レベルでも多数発せられています。条約勧告適用専門家委員会も2020年の会合で、新型コロナウイルスの世界的な大流行の中で「2006年の海上の労働に関する条約(改正)」の適用に関して生じている事項に関する一般見解を発表し、批准国が全体として条約の効果的な実施及び執行を確保するために相互に協力するという条約に定められている一般的な義務(第1条第2項)に違反していると結論づける十分な根拠があるとして、条約の一時的な停止を許す規定が存在しないことに注意を喚起した上で、船員を基幹労働者として認めることや船員が同意なく契約期間を超えて働くことを強制されることのないよう確保することなどを求めています。本会合ではこの問題の解決に向けた話し合いが行われます。

 第2議題は第3回会合に引き続き行われますが、事務局の準備した資料に基づき、「2006年の海上の労働に関する条約」で改正された乗組員の居住・レクリエーション設備、食料及び料理の提供、医療、船舶所有者の責任、健康・安全保護及び災害防止、陸上の厚生用施設の利用、社会保障、遵守・執行の各分野の基準及び改正されていない基準計34本並びに第3回会合で時代遅れの文書に分類され、さらなる検討のために再提出された条約5本について、明白かつ堅固で最新の基準体系を形成することを目的として、最新の文書、さらなる行動を必要とする文書、時代遅れの文書に分類する検討が行われます。


詳しくは会議のウェブサイト(英語)へ---->
2006年の海上の労働に関する条約第13条に基づき設置された特別三者委員会第4回会合第1部
2006年の海上の労働に関する条約第13条に基づき設置された特別三者委員会第4回会合第2部

採択された文書(英語)

議題関連資料(英語)

参考情報

関連広報資料