基準見直し機構

基準見直し機構三者構成作業部会第2回会合

 ILO理事会は国際労働基準が時代に即したものであるよう確保するために定期的に体系的な見直しを行い、改正の必要性があるものを特定するなどしてきました。この一環として設けられた三者構成作業部会の2回目の会合がジュネーブのILO本部で開かれました。

 政府代表16人、労使代表各8人で構成される作業部会は、国際労働基準について検討し、(a)個々の条約・勧告を最新のもの、改正の必要があるもの、既に時代遅れになっているものなどに分類し、(b)新たな基準の必要性などを特定し、(c)適当な場合には期限を限った実際的なフォローアップ活動について理事会に提案を行うことを任務としています。

 第1回の会合で決定された作業計画に従い、実質的な審議を開始した第2回会合では、まず、前回1995~2002年に見直しを行ったカルティエ作業部会の審議を引き継ぐものとして、時代遅れと判断された計63本の基準(条約36本、勧告27本)について取るべき行動を以下のように決定しました。審議の過程では、発効している条約の廃止と未発効の条約の撤回との区別、法律上置き換えられた勧告を撤回手続きに付す必要性、非本土自治領が、本国が批准していない条約に拘束される可能性、文書分類における「お蔵入り(shelving)」の位置づけについて、作業部会の質問に対応してILO法務顧問より説明が行われました。

  1. 2018年の第107回ILO総会の議題として、その廃止または撤回を審議するよう提案されたもの
     1926年の移民監督条約(第21号)1936年の土民労働者募集条約(第50号)1939年の雇用契約(土民労働者)条約(第64号)1939年の刑罰(土民労働者)条約(第65号)1947年の雇用契約(土民労働者)条約(第86号)1955年の刑罰廃止(土民労働者)条約(第104号)1920年の労働時間(漁業)勧告(第7号)1939年の移民労働者勧告(第61号)1939年の移民労働者(各国間の協力)勧告(第62号)
  2. 後に採択された勧告によって法律上置き換えられた勧告。これらの文書は、撤回手続きを経ずとも時代遅れになったため、その事実を基準データベース内に明記し、国際労働基準集における本文掲載の中止、新文書や実務規程等の文書における言及の中止といったような、撤回と同じ効果をもつ措置を即座に講じることが求められました。
     1937年の安全規定(建築業)勧告(第53号)1937年の災害予防協力(建築業)勧告(第55号)1939年の職業訓練勧告(第57号)1939年の徒弟制度勧告(第60号)1949年の職業指導勧告(第87号)1950年の職業訓練(成年者)勧告(第88号)1956年の職業訓練(農業)勧告(第101号)1959年の職業衛生機関勧告(第112号)1962年の職業訓練勧告(第117号)1963年の雇用終了勧告(第119号)1965年の雇用(家庭責任をもつ婦人)勧告(第123号)1966年の協同組合(発展途上にある国)勧告(第127号)1975年の人的資源開発勧告(第150号)2005年の漁業労働勧告(第196号)
  3. 改正条約の批准促進などのフォローアップ活動を1年以内に開始すべき条約
     1919年の最低年齢(工業)条約(第5号)1921年の最低年齢(農業)条約(第10号)1925年の労働者補償(災害)条約(第17号)1925年の労働者補償(職業病)条約(第18号)1925年の夜業(パン焼工場)条約(第20号)1927年の疾病保険(工業)条約(第24号)1927年の疾病保険(農業)条約(第25号)1932年の災害保護(仲仕)条約(改正)(第32号)1932年の最低年令(非工業的労務)条約(第33号)1933年の有料職業紹介所条約(第34号)1933年の老令保険(工業等)条約(第35号)1933年の老令保険(農業)条約(第36号)1933年の廃疾保険(工業等)条約(第37号)1933年の廃疾保険(農業)条約(第38号)1933年の遺族保険(工業等)条約(第39号)1933年の遺族保険(農業)条約(第40号)1934年の労働者補償(職業病)条約(改正)(第42号)1934年の板硝子工場条約(第43号)1934年の失業給付条約(第44号)1935年の移民年金権保全条約(第48号)1935年の労働時間短縮(硝子壜工場)条約(第49号)1936年の有給休暇条約(第52号)1937年の最低年令(工業)条約(改正)(第59号)1937年の安全規定(建築業)条約(第62号)1938年の賃金労働時間統計条約(第63号)1952年の有給休暇(農業)条約(第101号)1952年の母性保護条約(改正)(第103号)1957年の土民及び種族民条約(第107号)1959年の最低年齢(漁船員)条約(第112号)1965年の最低年齢(坑内労働)条約(第123号)
  4. 作業部会の今後の会合でフォローアップを行う基準。第43号条約及び第49号条約に関しては、その廃止または撤回を行った場合に発生する交替労働に関する規制の不足についても検討することとされました。
     上記3に分類された条約に加え、次の勧告。1925年の労働者補償(最小限度の規模)勧告(第22号)1925年の労働者補償(裁判)勧告(第23号)1925年の労働者補償(職業病)勧告(第24号)1927年の疾病保険勧告(第29号)1932年の災害保護(仲仕)相互主義勧告(第40号)1934年の失業給付勧告(第44号)1936年の有給休暇勧告(第47号)1952年の有給休暇(農業)勧告(第93号)1952年の母性保護勧告(第95号)1965年の最低年齢(坑内労働)勧告(第124号)

 作業部会はまた、見習い実習に関する規制不足を指摘し、将来的な基準設定の検討を提案しました。そして、2017年9月に第3回会合を開き、労働安全衛生分野の一般規定と特定の危険を扱う基準を点検することを決定しました。

 さらに、誤って当初の作業計画から漏れていた1985年採択の条約・勧告各2本を点検対象に加えることに決めました。これによって点検対象となる条約・勧告は計235本になります。

 以上の提案は2016年10~11月に開かれた第328回理事会に提出され、承認されました(GB.328/LILS/2/1(Rev.))。


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基準見直し機構三者構成作業部会第2回会合