合同委員会

第12回ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会

 1966年のILO/国連教育科学文化機関(ユネスコ)教員の地位勧告及び1997年の高等教育教職員の地位に関するユネスコ勧告の利用の促進とモニタリングのために3年ごとに開かれるILOとユネスコの合同委員会(CEART)の定期会合。非公開。東京大学教育学部の勝野正章教授を含むILOとユネスコ各側から6人ずつ任命された計12人の教育の専門家で構成。

 第12回会合では、準備された背景資料をもとに、高等教育における質の高い教授法、幼児教育従事者の専門職化、教職における雇用関係の変化、デジタル技術の影響や社会対話といった、教職員に影響を及ぼしている緊急の検討が必要な複数の事項を検討し、提案をまとめました。また、2015年5月に韓国・仁川で開かれる世界教育フォーラムに宛てたコミュニケを採択しました。「教員のエンパワーメント:2015年以降の教育課題における教育活動」と題するコミュニケは、持続可能な開発目標において教員に多大な期待が寄せられているにもかかわらず、教員不足や教員の地位の低さなど、世界中でその地位を巡る深刻な課題が存在することに懸念を示し、職業としての教育活動の地位の尊重・公認の確保などに向けて、両勧告に沿った緊急の行動を求めています。

 委員会は勧告の適用に関して教員団体から届いた申立ての審査も行いましたが、この中には日本からのものも含まれています。2012年6月に東京都学校ユニオンから申し立てられた、歴史の教え方に関わり処分を受けた中学校社会科教員の問題について、委員会は学問の自由、教材採用過程からの教員の排除、教員に対する懲戒措置、1966年勧告の普及努力の4点から審議し、教科書を歴史のねつ造と決めつけた教員の批判は行き過ぎとしたものの、教員に対する懲戒措置などに懸念を表明し、教育の平和などへの寄与について記す勧告第3段落の原則が教材に反映されることの確保や、教材・教科書の選定や教員に対する懲戒行為に関連する政策・慣行の見直しなどを提案し、これに関する取り組みを委員会に引き続き報告するよう求めました。

 教員の評価制度と指導力不足教員政策について2002年以降複数回にわたって全日本教職員組合(全教)から行われていた申立てに関しては、最後に本件を取り上げた2011年以降新たな情報が寄せられなかったため、終了することに決定しました。


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第12回ILO/ユネスコ教職員勧告適用合同専門家委員会