基準適用監視機構

条約勧告適用専門家委員会

 ILOの条約・勧告の適用状況を審査する委員会の年次定期会合。公益財団法人 人権教育啓発推進センターの横田洋三理事長を含む現在20人の委員は、様々な国籍の高名な法律の専門家で構成されています。委員会では、各国政府、労使団体から寄せられた基準の適用に関する情報が検討され、その結論は来年のILO総会に報告書として提出されます。下記の委員会のページからは、過去の全ての報告書電子版を閲覧できます。検索機能のついた国際労働基準データベースNORMLEXには過去約30年分の情報が収録されています。

 第104回ILO総会(ジュネーブ・2015年6月1~13日)の第3議題「条約・勧告の適用に関する情報と報告」の討議資料として提出された委員会の報告書は、「一般報告及び特定国に関する見解(1A部)」と「総合調査(1B部)」の2部構成になっています。なお、この議題に関する討議資料としては、他に「批准及び基準関連活動に関する情報文書」が事務局によって作成され、計3冊になります。以上の報告書は総会の基準適用委員会で審議されます。

 1A部には条約批准国から寄せられた適用状況報告に対する専門家委員会の見解が記されています。日本については、1)1948年の結社の自由及び団結権保護条約(第87号)、2)1949年の団結権及び団体交渉権条約(第98号)、3)1951年の同一報酬条約(第100号)、4)1983年の職業リハビリテーション及び雇用(障害者)条約(第159号)、5)1997年の民間職業仲介事業所条約(第181号)の5条約で言及が見られます。第87号条約では、消防職員・刑務所職員の団結権と公務員に与えられていないスト権の問題、第98号条約では、公務員制度改革の文脈から見た国の行政に従事していない公務員の団体交渉権の問題が取り上げられています。第100号条約では男女賃金差別、第159号条約では障害者雇用、第181号条約では派遣労働について提起された申立てのフォローアップが行われています。

 『農村労働者に声を与える』と題する総合調査は、1921年の結社権(農業)条約(第11号)並びに1975年の農業従事者団体条約(第141号)及び同時に採択された同名の勧告(第149号)の各国における適用状況、関連する国内の法令・政策、適用における困難と批准の見込みについてまとめ、この基準が十分に潜在力を発揮するための方策を提案しています。