世界社会正義の日

ILO事務局長声明

声明 | 2019/02/20

 2019年の世界社会正義の日(2月20日)のテーマは、「平和と発展を望むならば、社会正義に向けて努力せよ」となっています。この日に際して発表した以下の英文声明で、ガイ・ライダーILO事務局長は、それ自体が永続する平和の基礎であるところの社会正義と持続可能な開発を達成するカギを握るのはディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)であると説いています。

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ILOは1919年の創立以来、政府、労働者、使用者の力を合わせ、社会正義のために先頭に立って搾取、差別、貧困と闘ってきました。望ましい仕事の未来を形作るためにこの対話は継続します。(英語・30秒)

 2019年の世界社会正義の日(2月20日)における国連のメッセージは、「平和と発展を望むならば、社会正義に向けて努力せよ」というものです。ILOはこの理念の上に打ち立てられています。ILOの最初の本部建物の礎石には、“Si vis pacem, cole justitiam(ラテン語で「平和を望むなら、正義を培え」の意)”という文言が刻まれています。100年間にわたり、ILOは仕事の世界を通じた社会正義の推進という任務を追求してきました。

 経済と社会が大きく進歩したのは疑いようのない事実ですが、その果実はしばしば不均等に分配されています。貧困から抜け出した人は多いものの、再び貧困に陥る危険に直面している人も多く、科学技術は雇用を創出し、機会を開き、単調な骨折り仕事から人間を解放したものの、いまだに数十億の人々が非公式(インフォーマル)経済でやっとのことで生き延びています。社会と経済に深い断絶の傷跡が残る社会も多く、人々は戦争や紛争で引き裂かれています。そして、変動する仕事の世界においては、確立された関係、規範、基準が問い直され、就労に係わる基本的な権利はいまだに十分な実現に至っていません。

 1919年同様今日でも確実なことは、永続する平和と安定は持続可能な開発と社会正義を基礎として確立すべきということです。そのカギを握るのは、公平、安全保障、尊厳といった条件が確保され、自由に選択された仕事、つまり、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)となることでしょう。私たちは男女を問わず全ての人々、その家族、地域社会に、より明るい未来を開く機会の道を選ぶことができるのです。

 ILOは今後も、ディーセント・ワークを下支えする権利と基準、ディーセント・ワークを育む政策、企業がディーセント・ワークを創出できる条件を提唱し続けます。環境の持続可能性に向けた公正な移行などといった共有する未来についての共通のビジョンを構築できる社会対話を推進し続けます。

 社会正義のために、そして永続する平和の手段としてのディーセント・ワークに向けて働き続ける所存です。