世界水の日

ILO事務局長メッセージ動画-なぜ水を無駄にするのか

声明 | 2017/03/22

 現在、国連水関連機関調整委員会(UN-Water)の議長を務めるガイ・ライダーILO事務局長は、2017年の世界水の日(3月22日)に発表した広報動画で水を無駄にしないよう呼びかけました。

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2017年世界水の日ILO事務局長メッセージ:なぜ水を無駄にするのか?(英語)

 淡水の特定の側面に光を当てて行動を呼びかける世界水の日の2017年のキャンペーンは「なぜ水を無駄にするのか?」と問いかけています。この質問には二つの意味があります。一つは、人口はますます増え、水に対する需要は増大しているにもかかわらず、なぜ貴重な天然資源である水を無駄にしているかという疑問です。二つ目は、なぜ廃水が重要かという点です。

 家庭や工場、農業などから出る廃水の8割は再利用されることも処理されることもなく自然に帰っています。これは環境を汚染しているだけでなく、大きな機会が無駄になっていることを意味します。廃水は人々、そして生態系のために利用できる貴重な資源と見るべきです。水は絶えず循環しており、それぞれの段階で注意深く管理する必要があります。処理施設の改善や革新的な仕組みの導入によって、廃水はエネルギー、栄養分の抽出、工業プロセス、田畑の灌漑、都市の清掃など、様々に利用できます。

 廃水の再利用も必要ながら、まず第一に廃水を、そして水中に含まれる汚染物質の削減が求められます。家庭で料理油を下水に流さないとか、産業はよりクリーンな加工方法を開発するとかいったように、これは私たち一人一人ができることであり、皆がすべき行動です。この点で6番目の持続可能な開発目標は明確です。私たちは未処理の廃水を半減させ、水の再利用、リサイクルを増加させることによって水質を高めなくてはなりません。世界水の日のスローガン流に言うと、これは廃水を減らし、再利用する必要性を意味します。

 水は有限ですが、ますます多くの人のニーズに応えなくてはなりません。私たちが水を引き出せる生態系は一つしかないのです。だから廃水の削減・再利用を進め、誰もが確実に、安全で持続可能な形で水の供給を受けられるよう手助けしようではありませんか。