児童労働撤廃国際年~最新情報

"Let them fly"~音楽活動を通して児童労働を撲滅する


リドマ・ウェーラウォードナーはスリランカのコロンボ出身のアーティストです。彼の音楽は彼のYouTubeチャンネルで聴くことができます。これは彼の物語です。

わたしがILOから「児童労働に反対するための音楽イニシアチブ」への参加を打診されたとき、とても興奮しました。なぜなら私が純粋に児童労働は根絶するべきだと信じているからです。

私が音楽に興味をもったのは数年前です。スリランカの音楽シーンに変化をもたらすことができるのか確かめてみたかったのです。作曲家のCharitha Attalageや数人のアーティストたちと一緒に活動しています。現代の電子音楽とスリランカの古典音楽との融合という、今までとは違った種類の実験的な音楽を制作しています。スリランカには忠実なファンがいます。海外にもいます。だから活動を続けているのです。

子どもたちが、あるべき姿で子ども時代を過ごすことができるよう、世界から児童労働をなくさなければいけないと考えています。
   
「わたしは常に、子どもたちには教育が大切だと信じています。」
リドマ・ウェーラウォードナー
(歌手・作曲家)
 
今、スリランカはほかの地域に比べてはるかに良い状態にあります。しかし、現在も約4万人の子どもたちが児童労働をしています。彼らは教育を受けられず、子どもとしての基本的な権利を奪われています。

私は、音楽やダンス、社会事業を通じて、障害のある子どもたちや恵まれない子どもたちに向けた活動をしています。
 
ILOとのコラボレーションは、私がよく知っている音楽という手段で、地域社会に恩返しができる素晴らしい機会でした。

歌詞は、大人たちに向けて、子どもたちが羽ばたくために学ぼうとする時にその自由を奪ってしまわないように、と歌っています。教育、基本的人権、子どもたちが働くのではなく子ども時代を過ごすことについて、私たちが伝えようとする全てを歌に込めています。

歌詞は大きな役割を果たします。シンハラ語、タミル語、英語の3つの言語で制作した理由は、1つのコミュニティだけに限ることなく、より多くの聞き手に向けて制作したかったからです。私たちは、すべての人に理解してもらい、その目的に共感してもらい、世界中の人たちに手を差し伸べてもらいたいと考えました。

また、子供たちの合唱が歌の一部に加わることで、より一層聴衆の心にも響くと思います。
 
「音楽はより多くの人に言葉を届けることができます。そして多くの人の心に届くものと思っています。」
リドマ・ウェーラウォードナー
(歌手・作曲家)
 
子どもたちはこの国の未来を担っています。私たちにはもう少しの努力が必要です。 音楽を通して、多くの人に分かってもらい、メッセージを伝え、児童労働をなくすための意識を高めることができると思います。


<さらなる情報はこちら(英語)>概要
  • "Let them fly "はソーシャルメディアで15万回以上視聴されています。
  • スリランカでは、主にサービス業を中心に4万人の子どもたちが児童労働に従事しています。
  • 多くは危険有害な仕事で、時には隠れた形での児童労働に従事しており、完全な根絶に向けての課題となっています。
  • 政府は国内、国際的パートナーと協力して、この問題に体系的に取り組んできました。
  • 2018年、スリランカは、「2025年までにあらゆる形態の児童労働を撲滅する」という国連の持続可能な開発目標(8.7)を達成するために主な国や団体のパートナーらが結集した8.7連合(Alliance 8.7)とのパートナーシップの下、「パスファインダー国」となり、取り組みに参加しています。
児童労働撤廃国際年・最新情報のウェブページ 英文記事