「基準」イニシアチブ

「基準」イニシアチブは、権威ある監視の仕組みについて政労使三者の共通認識を形成し、基準監視メカニズムを通じて国際労働基準の適用性を向上させることを目的とします。

 

国際労働基準は、 ILO構成員によって設定され、仕事の基本的原則と権利について規定した法的文書です。

 

国際労働基準に関する施策は、ILOの中核となる機能として広く認識されていますが、しばしば議論の対象となり、ときに論争を生んできました。仕事の世界において変容するニーズや現実を受容するため国際労働基準の仕組みを議論することは、困難な課題ではありますが、歓迎すべきものです。

 

これを受け、以下のように2つの内容から構成される「基準」イニシアチブは、ILOが基準を改正・改良し、監視の仕組みについて政労使三者の最大限のサポートを得ることができるように一連の施策を整備します。

 

  • 「基準」イニシアチブは、第一の内容として、「基準監視メカニズム」を通じて国際労働基準の適用性を高めます。

 

政労使三者のワーキンググループにおいて立ち上げられたこのメカニズムは、ILOの国際労働基準を審査することを使命としています。ILOの三者構成員は、この審査を通じて、基準全体が緻密で、仕事 の世界において常に変容するパターンに対応し、持続可能な企業のニーズを考慮に入れつつ労働者を保護することを確保します。

 

  • 「基準」イニシアチブは、第二の内容として、権威ある監視の仕組みについて政労使三者の共通認識を形成することを目指しています。

 

この関係で、条約勧告適用専門家委員会の委員長及び結社の自由委員会の委員長は、ILO憲章の様々な監視手続と結社の自由メカニズムにおける主張手続の相互関連性及び機能改善についてのレポートを共同作成しました。

 

このレポートは、20163月にILO理事会に提出され、事務局長によって適切なフォローアップがなされることとされています。

 

まとめとして、ILO監視システムに関する様々な機関による施策遂行方法の継続的改善の努力は、ILO構成員の信頼とサポートを助長するため、また次の世紀におけるILOの存在価値を維持すべく合理的に活動するための鍵となる要素であるといえます。

 

詳しくは、infonorm@ilo.org までお問い合わせください。

 
英語原文はこちらより