第16回ILOアジア太平洋地域会議

ディーセント・ワークを伴った公平な経済成長の達成に向けたさらなる努力を呼びかけて第16回ILOアジア太平洋地域会議が閉幕

2016年12月13日

第16回ILOアジア太平洋地域会議の議長を務めたインドネシアのハニフ・ダキリ労働力大臣(右)とガイ・ライダーILO事務局長

 西アジアを含むアジア・太平洋のILO加盟国47カ国中37カ国から、大臣、副大臣24人を含む政府、使用者、労働者の代表で構成される三者構成代表団約350人が出席して、2016年12月6日から4日間の日程でインドネシアのバリで開かれていた第16回ILOアジア太平洋地域会議は、包摂的な成長、社会正義、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を促進するさらなる努力を域内政労使に呼びかけて9日に閉幕しました。

 最終日に合意されたバリ宣言は、「ディーセント・ワークを促進する活動は、包摂的な成長と社会正義を育み、経済の活力と革新を刺激し、持続可能な開発を推進する」との域内政労使の合意を表し、4年後に予定される第17回アジア太平洋地域会議開催までの期間に実施されるべき域内諸国並びにILOの政策及び活動の優先事項を列挙しています。これには、地域内における基本的労働基準の適用強化、ILO条約の批准と実施、これを支えるILOの促進キャンペーンの展開や、男女格差の縮小に向けた女性の労働市場参加や前進を阻む障壁の打破、同一価値労働同一賃金の促進、母性保護や仕事とケアの責任両立のための措置の拡充が含まれています。労働力移動に関しては、公平募集・人材斡旋原則に関するものを中心に、国際労働基準に沿った政策の向上が合意されていますが、これには、斡旋手数料または関連する経費の労働者負担の禁止、労働者が自らの身分証明書や旅券を保持できることの確保、技能の可搬性改善や社会保障の提供に向けた取り決めを含む保護措置の整備、移動の自由や雇用終了、使用者の変更、出身国への自由な帰国といった、移民労働者の権利の保護が含まれています。

 宣言にはまた、より多くの人間らしく働きがいのある仕事の創出、科学技術が労働者及び使用者に与える影響に対する対応、児童労働・強制労働対策の拡大、生産性向上分の分かち合いなどを通じた不平等の拡大傾向の逆転、紛争や災害に耐える力の構築、グローバル・サプライチェーン(世界的な供給網)が秘めるディーセント・ワークの潜在力や投資、貿易、多国籍企業が生み出す機会の認識及び最大化、社会的保護や社会対話、政労使三者構成原則の改善、労働監督などを含む労働市場関連機構の強化に関する活動も盛り込まれています。

 バリ宣言の採択を歓迎し、ガイ・ライダーILO事務局長は、「ディーセント・ワークと経済成長に関する持続可能な開発目標8を目指した活動を実施しようとするならば、この地域で生み出される必要がある2億4,900万人分の人間らしく働きがいのある仕事を創出するという作業をその第一歩とすることができる」として、宣言の実施が数百万人の労働者とその家族の暮らしを好転させる可能性に対する期待を示しました。

 バリ宣言の達成進捗状況は今後2年ごとにILOの理事会に報告されることになっています。

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 以上はILOアジア太平洋総局によるバリ発英文記者発表の抄訳です。