第104回ILO総会

ハイレベル・サイドイベント:ディーセント・ワークを移住危機の解決策の一部とすべき

2015年06月05日

 ジュネーブで開かれている第104回ILO総会のサイドイベントの一つとして6月5日に>移住に関するハイレベルイベントが開かれました。出席者らは移住の危機に対して調整を図った政策対応策を緊急に見つける必要性を繰り返し指摘しました。

司会を務めるポラスキーILO副事務局長(英語)

 現在進められている2015年以降の開発課題を巡る議論でも指摘されているように、シリアやイエメンなどで見られる住み慣れた土地を離れざるを得ない人々の問題や地中海などで繰り返される、移動途中で命を落とす移住希望者の悲劇は移民及び難民の人道的、社会的、経済的ニーズに緊急に注意を払うことを要請しています。こういった悲劇の再発を防ぐ革新的な前向きのアイデアを育む土壌となることを目指して開かれたパネル討議では、ジュネーブ国連常駐代表部のセシリア・レボン・フィリピン大使、ジャン=マリー・エフズ・アフリカ連合大使、ピーター・セーレンセン欧州連合大使、フォルカー・テュルク国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)保護担当高等弁務官補といったパネリストに対し、司会を務めたサンドラ・ポラスキーILO政策担当副事務局長から、移民を保護し、持続可能な開発に向けた一つの力として公正な移住を刺激するためにILOが取り得る具体的な行動について問いかけが行われました。パネリストらはそれぞれの経験を元に、公正な移住の概念を普及させることの大切さ、国家間協力の必要性、悪質斡旋業者を廃するといったような合法的な移住を管理する方法の向上、自国でディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)が得られることの重要性などを指摘しました。

公正移住基盤の構築に向けてILOが果たしてきた歴史的な役割を強調するレボン・フィリピン大使(英語)

失業・貧困問題への取り組みを中心に労働力移動に関する地域間・地域内協力を進める必要性を説くエフズ・アフリカ連合大使(仏語)

労働力移動・流動性計画を支援する知識基盤としての欧州連合の活用を呼びかけるセーレンセン欧州連合大使(英語)

雇用と労働力移動を人道危機対応における重要な要素に位置づけ、難民にディーセント・ワークの機会を提供しようと訴えるテュルクUNHCR高等弁務官補(英語)

 コメンテーターとして参加した米国国際ビジネス評議会のロニー・ゴールドバーグ上級評議員とオランダ労働組合連盟(FNV)のカトレーヌ・パッシエ副会長といった労使代表も公正な移住を促進する政策を求めました。ガイ・ライダーILO事務局長は閉会の辞で、政治の逆風の中でも安全かつ合法的で公正な移住を進める勇気を持とうと呼びかけました。

ライダーILO事務局長の閉会演説(英語)

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 以上はツイッターと動画を用いてイベントの模様を追ったジュネーブ発英文ニュースの抄訳です。