ILO/ECLAC共同刊行物
ILO/ECLAC共同刊行物『中南米・カリブの雇用情勢』最新号:中南米・カリブの今年の失業率は前年より0.2ポイント増
2015年05月13日
不平等の拡大が世界的な特徴となる中、力強い雇用者増や勤労所得の格差縮小などといった労働市場の好ましい動向、労働分野(最低賃金、フォーマル化、労働監督)及び非労働分野(社会的保護制度の拡大、教育)の公共政策の奏功を理由として、中南米・カリブ地域では、今世紀に入ってから貧困削減及び所得分布の点で重要な前進が見られますが、5月13日に発表された、ILOと国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)の共同刊行物『The employment situation in Latin America and the Caribbean(中南米・カリブの雇用情勢・英語)』の最新号(2015年5月発行第12号)は、平均1%と見込まれる今年の地域の経済成長は、2011年から続いていた都市部失業率の低下傾向を反転させる可能性を指摘しています。
報告書は、一人当たり国内総生産(GDP)の低迷は労働需要を弱め、雇用者の減少につながるため、都市部就業率は3年連続して低下すると予想され、一方、2014年に記録された労働力率の大幅な低下が2015年にも繰り返される見込みはないため、結果として失業率は2014年より0.2ポイント上がって2013年と同水準の6.2%に達すると予測しています。そして、2015年の地域の労働市場の情勢は、貧困や不平等の削減に特につながるものとは期待できないと記しています。
年2回発行されている本書は2部構成になっています。第1部では2014年の地域の労働市場の動向を分析し、昨年達成された失業率低下の理由として、アルゼンチン、ブラジル、メキシコで見られた労働力率急落という異常な動きを挙げています。第2部では、インフォーマル経済で働く人の割合が高いこの地域における社会的保護拡大に向けた取り組みを検討し、権利の視点に立って、平等を開発戦略の最終目標とする社会の構築を助けるものとして、国民すべてに適用される社会的保護を必要不可欠と説いています。報告書はそのために必要なものとして、拠出型制度と非拠出型制度の統合を提唱していますが、同時に、これがとりわけ制度設計と財源の点から相当の課題を呈することも認めています。
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以上はリマ発英文記者発表の抄訳です。