労働組合と障害者
ILO労働者活動局セミナー:障害を有する労働者の包摂はSDGsの達成にとって決定的に重要と結論
2019年03月20日
ILO労働者活動局が主催して2019年3月11~15日にブラジル国サンパウロ市で開かれたセミナーでは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実施及びディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の達成にとっては、障害を有する労働者の包摂がきわめて重要とする結論が採択されました。ブラジル中央統一労働組合(CUT)、労働組合の力、ブラジル一般労働組合(UGT)といった国内の中央労働組合組織や、インダストリオール・グローバルユニオン、国際公務労連(PSI)、国際食品関連産業労働組合連合会(IUF)といった国際産業別労働組合組織(GUF)の加盟組織、土木建設部門の組合から組合指導者25人が参加したセミナーでは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた最善事例の共有が行われ、より効果的な実践のための戦略がまとめられました。また、2030アジェンダとその構成要素であるSDGsの達成に向けて、政労使三者構成原則を通じてディーセント・ワークを全ての人に実現するというILOの課題目標を基盤として、障害を有する労働者を包摂する足場を組合が構築するための手引き文書も採択されました。
障害を有する労働者の包摂と多様性に関連した活動として、セミナーのプログラムの中には、機会均等に向けた政策論議の促進を目指して設けられた組合の事業計画である市民スペースが主催して、サンパウロ州の啓発機関である「包摂記念館:障害者の歩んだ道」を視察する企画も含まれ、同館のマルコ・アントーニオ・ペレグリニ副事務局長と調整係を務めるエウザ・アンブロージオさんから歓待を受けました。また、2016年に出されたILOの刊行物『Promoting diversity and inclusion through workplace adjustments: A practical guide(職場調整措置を通じた多様性と包摂の促進実践ガイド・英語)』のポルトガル語版の完成披露も行われました。
セミナーには米州機構(OAS)の「障害者に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する委員会(CEDDIS)」、「ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(UN Women)」、ブラジル国労働省、サンパウロ市障害者局、障害者包摂のための使用者ネットワーク、ブラジル視覚障害者支援協会(Laramara)からも参加がありました。
労働者活動局のカルメン・ベニテス米州地域専門官は、「ディーセント・ワーク、とりわけILOの結社の自由及び団結権保護条約(第87号)と団結権及び団体交渉権条約(第98号)に沿った包摂的な制度機構の整備」は、「『誰も置き去りにしない』という『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の精神及び『私たちに関することを私たち抜きで決めないで』という国連障害者権利条約の要求事項に沿って、全ての障害者にとってのカベを除去する好循環を形成するもの」と説明しています。
障害者は世界最大の少数者集団であり、世界人口の約15%を占めています。にもかかわらず、障害者はしばしば差別を受け、権利を否定されています。