VCT@WORK事業

ILOのHIVイニシアチブが2年間で到達した労働者は約500万人/VCT@WORKイニシアチブ広報活動にインドネシア系フランス人女優マリアナ・レナタさんも協力

2016年07月13日

 HIV(エイズウイルス)感染者の半分近くが感染の事実を知りません。国連合同エイズ計画(UNAIDS)のHIV新規感染ゼロ、差別ゼロ、エイズ関連死亡ゼロの目標を「2010年のHIV及びエイズ勧告(第200号)」の実行を通じて職場で推進するためにILOが2012年に開始した「職場でゼロを達成キャンペーン」の主要要素として、ILOと国連合同エイズ計画(UNAIDS)は2013年のILO総会において、職場を入り口として労働者に任意のHIV検査とカウンセリングを促進するVCT@WORK事業を開始しました。2016年7月18日に南アフリカのダーバンで開幕する第21回国際エイズ会議を前に発表されたこの事業の報告書は、2013年7月から2015年12月の期間に、初期段階におけるHIV及びエイズ検査の利点についてこの事業が直接教えた労働者の数は500万人近くに上り、このうち約300万人が実際に検査を受け、陽性であることが判明した8万5,000人以上が治療の場を紹介されたことを報告しています。ILOとUNAIDSはこの事業の他の協力組織と共に、複数回にわたってこの成果をエイズ会議で紹介します。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、「私たちは初めて、職場を通じたHIV及びエイズ対応の影響力を明白に示す結果を得た」として、見出されたデータを歓迎し、「自らのHIV状態を適時に知った労働者は、適正な治療を受けて健康で生産的な労働力の一員であり続けられる」として、職場がHIV検査業務を拡大する、またとない機会を提供していることを指摘しています。

 VCT@WORK事業は仕事の世界の主要な行動主体、民間セクター、HIV感染者ネットワークや各国のエイズ計画の間で形成されている戦略的なパートナーシップや同盟を通じて世界34カ国で実施されています。ミシェル・シディベUNAIDS事務局長も、これは検査を普通のものとし、より多くの人々が自らのHIV状態を知ることを確保し、地元におけるケア及びサポートと結びついている「迅速対応策として機能している」として、「日常の中で人々にHIV関連サービスを届けるのに必要な類の革新的方策」と評価しています。

 受益者の6割あまりが男性であったことは、HIV情報、検査、カウンセリング、治療を届けるのがより困難と考えられている集団を関与させる大きな潜在力を職場が秘めている事実を確認させるものです。さらに、情報を得た人の62%がHIV検査サービスを利用したことは、ILOがそのパートナーと共に展開している、職場における態度の変化を招くための広報努力の効果を示すものでもあります。この事業計画がHIV及びエイズに関する職場内方針を通じて差別禁止を約している職場で実施されていることもこの成功に一役買っています。これによって労働者はどんな結果が出ようとも仕事を失うことがなく、HIV陽性と判定された場合でもあらゆる可能な治療、ケア、サポートを受けられると安心していることができます。

 UNAIDSは新たな戦略として90-90-90ターゲットを掲げています。これは、2021年までにHIV感染者の9割が自らのHIVの状態を知り、感染者と診断された人の9割が持続的な抗レトロウイルス療法を受け、この9割がウイルスを抑制できることを目指すものです。ILOはこの事業計画が初期段階で達成した成功を足場に、今後5年間にわたり、全世界的なエイズ対応の加速化を手助けするようにこの事業の規模を拡大することを計画しています。

◎VCT@WORKイニシアチブ広報活動にインドネシア系フランス人女優マリアナ・レナタさんが協力

 VCT@WORK事業を支えるものとして強力な広報戦略があり、ILOの「職場でゼロを達成キャンペーン」がこの実行の堅固な基盤を提供しています。早期検査の利点を伝えることは検査を受けるよう労働者を説得する助けになり、企業と組合指導者、有名人を巻き込んだことも非常に効果的であったことが見出されています。キャンペーンには、ハリウッド女優のシャロン・ストーンさんやラティゾ・マンボさん、俳優のジュネス・ザディ氏、オリンピックの飛び込み選手グレッグ・ルガニス氏、インドの女優カビ・ラドニエさんなどの有名人も協力しています。

農園労働者ヨハナさんの声を代弁するマリアナ・レナタさん(英語)

 このたび新たにインドネシア系フランス人女優マリアナ・レナタさんが実際の感染者の経験を語るILOの広報動画に出演してこの事業とキャンペーンに対する支持を表明しました。マリアナさんは、職場でHIV検査を受けて感染が判明した農園労働者のヨハナさんの声を代弁し、「HIV状態を知ることは本当に助けになる」と語っています。ヨハナさんの感染を知って検査を受けた夫は、感染していないことが判明しました。支援的な上司の下、ヨハナさんはその後、治療を受けて今も働き続けています。

 HIV/エイズと仕事の世界部の部長も兼任するショウナ・オルネイILOジェンダー・平等・多様性部長は、マリアナさんのキャンペーンへの参加を歓迎し、彼女が演じた物語の中で上司が率先して検査を受けたことに触れて、「これは職場の上司がVCT@WORKイニシアチブを主導して社員を支える方法を示す非常に前向きな話」と評価しています。この動画はまた、労働者は早く検査を受けることによって、適時に治療を受け、健康で生産的な暮らしを送られることを示しています。

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 以上は次の2点の英文記者発表の抄訳です。