機関間協力

ILOとUNHCRが避難民の求職活動を手助けする新たな協定を締結

2016年07月01日

ジュネーブのILO本部で覚書に署名したフォルカー・トゥルク保護担当国連難民高等弁務官補(写真左)とデボラ・グリーンフィールド政策担当副事務局長

 2016年7月1日、ILOと国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1983年に締結した覚書を発展させたものとして、難民その他の移動を強いられた人々の雇用機会の促進に向けた新たな合意文書を締結しました。ILOは既にシリア難民危機に対する国連のより幅広い対応の一環として、受入社会と難民の双方が影響を受けている近隣諸国の社会と経済の安定性を維持・強化するのを支えるため、開発に焦点を当てた雇用主導型の戦略を採用していますが、紛争や迫害を原因とする難民その他の避難民のための長期的な解決策に焦点を当てた今回の協定は、両機関のより深い協力関係の新たな時代を開くことが期待されます。

 ジュネーブのILO本部で行われた調印式でILOを代表して署名したデボラ・グリーンフィールド政策担当副事務局長は、この警戒すべき移動動向は「場当たり的な措置では対処できない」として、この覚書によって両機関が力を合わせて難民その他の移動を強いられた人々がディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を得られるようにすると共に、その権利を保護し、難民受入社会・難民受入国を支援するような耐久性のある包括的な解決策を促進できるようになることへの期待を述べました。UNHCRを代表して署名したフォルカー・トゥルク保護担当国連難民高等弁務官補は、「難民その他の移動を強いられた人々の就労を可能にすることは、こういった人々が自らを養い、自信を回復し、生活を再建する助けになるだけでなく、同じくらい重要なこととして、所属している地域社会に対する経済的な貢献を許す」として、今回の調印を歓迎しました。

 覚書は難民の権利の保護や解決策の促進など八つの共通優先事項を掲げ、ディーセント・ワークと生計を得る機会における包摂的かつ平等な待遇や社会的保護を提唱し、避難民の経済的搾取対策及び児童労働撤廃策として、地元社会の支援確保に努めるものとなっています。両機関はまた、可能な場合には国境を越えて、国家・地域レベルやグローバルな体系的協同活動を通じて、影響評価、共同調査研究、データの収集・分析、訓練提供・能力構築、総合的な政策取り組みなどの協力活動を進めていきます。労働市場への統合及び生計を得る機会や社会的保護の機会における包摂的な取り組みなどを促進するために共同の広報提言活動を展開することも考えられています。両機関は今後3カ月以内に、覚書に掲げられている協同分野を踏まえて具体的な措置を定めた行動計画を策定する予定です。

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 以上はパートナーシップ・現地業務支援局によるジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。