バングラデシュの既製服産業
ILO、ドイツ、バングラデシュが被用者傷害保険制度の共同設立に向けて協定を締結
2015年10月06日
バングラデシュでは2013年4月に発生したラナプラザビル崩壊の被害者に対する補償金の支払いに際して培った経験を通じて被用者傷害保険制度樹立の必要性に光が当てられ、10月6日に首都ダッカで開かれた式典においてILO、ドイツ、バングラデシュの間でこの整備に向けた趣意書が調印されました。三者は趣意書に基づき、まず、既製服産業に適した被用者傷害保険制度を協力して設計し、法律問題への対処や、制度を実行する国内機関の能力育成に努めます。次の段階として、パイロット制度で試行した後、制度の全国普及、他の産業部門への拡大を図ります。
バングラデシュ政府を代表して趣意書に署名したミカイル・シパル労働・雇用次官は、政府が国内すべての労働者の安全と福祉の向上を約していることを紹介した上で、ILO及びドイツと協力して、数百万人の暮らしに利益をもたらし、企業を支援し、自国産業の評判を世界的に高めるような被用者傷害保険制度の樹立を目指すつもりであるとの抱負を語りました。ILOを代表して趣意書に署名したバングラデシュ国別事務所のスリニバス・レディ所長は、国民すべてに適用される被用者傷害保険制度は従業員と使用者の双方に利益をもたらすとして、ドイツの支援について、労働者に対する社会的保護の開発に国際社会が付す重要性を反映するものと評価し、他のパートナーにもこの企てに加わってくれるよう呼びかけました。
ILOは社会のすべての構成員に十分な水準の社会的保護を広げる政策を積極的に促進し、各国に支援を提供しています。被用者傷害保険制度は、従業員には負傷時に支払いを提供し、使用者には安価で無過失の労働者災害補償制度の整備に伴う利益を提供するといったように、労使双方に恩恵をもたらします。
趣意書締結に至る第一歩として、今年1月には被用者傷害保険制度の概念と原則を利害関係者に紹介するワークショップがダッカで開かれました。次に5~6月にILOの専門家がバングラデシュを訪れて実現可能性調査を行い、暫定報告書をまとめました。報告書の発表を受けて、7月に政府からILOに対し、制度の設立に向けて直接に援助国・機関間の調整を図り、制度を設計してくれるよう求める正式な要請が出されました。ILOはドイツ社会事故保険(DGUV)、国際協力公社(GIZ)といったドイツの諸機関と密接に協力してこの事業を進めています。
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以上はILOバングラデシュ国別事務所によるダッカ発英文記者発表の抄訳です。