社会的保護
画期的な社会保障条約(第102号)の60カ国批准目標を達成
2021年11月08日
2021年10月25日にパラグアイが批准したことによって、社会保障分野のILOの全ての条約の土台と見なされている「1952年の社会保障(最低基準)条約(第102号)」が理事会の設定した目標値である60カ国批准を達成しました。
医療、疾病給付、失業給付、老齢給付、業務災害給付、家族給付、出産給付、廃疾給付、遺族給付という、社会保障の9部門全てについての国際的に合意された最低基準を定める第102号条約は、社会保障の基本原則を基盤とする唯一の国際文書です。社会保障の適用拡大における重要な手段と見なされているこの条約は、社会・経済水準に応じた柔軟な適用を許すことによって批准国にそれを奨励するものとなっています。
2012年に採択された「社会的な保護の土台勧告(第202号)」は、第102号条約の枢要な役割を認め、できるだけ早くこの条約を批准するようILO加盟国に呼びかけています。これを受けて、ILO理事会は当時47カ国であった批准国を60カ国に増やす目標を掲げることに合意しました。
過去10年にわたり、ILOは批准を奨励するために、相当数の国の手続きを先行対策的に支援してきました。この結果、2012年にホンジュラス、2013年にトーゴ、2014年にヨルダン、2015年にチャドとセント・ビンセント・グレナディーン、2016年にアルゼンチン、ドミニカ共和国、ウクライナ、2019年にベナン、モロッコ、ロシア、2020年にカーボベルデ、そして2021年にパラグアイといった13カ国の批准が達成されました。日本は既に1976年に批准しています。
2021年6月に開かれた第109回ILO総会では、社会的保護に関する2度目の反復討議が行われ、ILOの基準につなぎ止められた普遍的な社会的保護制度を構築する必要性に光が当てられました。多国間機関の中での社会的保護に関するILOの指導的役割と付託された任務も再確認され、新たな批准キャンペーンを通じてこの条約を促進する現行努力を加速化することが求められました。
ガイ・ライダーILO事務局長は、「世界人口の半分がいまだに人権としての社会保障を奪われている現実に光を当てることになった甚大な被害をもたらしているコロナ禍の最中」になされたこの批准について、「最もタイムリーであり、誰もが生涯を通じて包括的かつ十分で持続可能な保護を得られるよう確保する普遍的社会的保護制度を構築する助けになるILOの社会保障基準の役割を認めるもの」と歓迎しています。
以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。
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1952年の社会保障(最低基準)条約(第102号)
2012年の社会的な保護の土台勧告(第202号)