気候変動

気候変動の文脈における公正な移行とディーセント・ワーク関連活動の推進に向けて手を組むILOと国連気候変動枠組条約事務局

2017年03月14日

 あらゆる人に気候の安定した未来を届けることを目指し、気候に関する初の法的拘束力あるグローバルな普遍的合意として2015年に採択されたパリ気候変動協定が2016年11月4日に発効したのを受けて、その親条約である国連気候変動枠組条約の事務局とILOはこのたび、気候変動に関する国内対策の実施にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と公正な移行を組み込むことを促進するパートナーシップ協定を締結しました。

 持続可能な経済及び全ての人のための社会に向けた労働力の公正な移行並びにディーセント・ワークの促進に関する合意覚書の下、各国レベル及びグローバルレベルでの様々な産業部門の雇用に対する気候変動と移行の影響の測定研究、各国及び地域の経験分析、あらゆるレベルにおける政労使間社会対話の強化、気候変動とディーセント・ワークに関する途上国向け能力構築プログラムの実施など、様々な分野における協同活動が予定されています。研究の成果は、雇用、社会的保護、労働安全衛生、産業再構築、技能ニーズ確定、技能開発などの分野において各国がそれぞれの文脈で必要とする対応策の策定・実施を導き、参考にできるような資料となることが期待されます。

 パリ協定の主たる目的は、産業化以前と比べて今世紀の世界の平均気温上昇を2度をはるかに下回るレベルに抑え、さらに下げて1.5度とする努力を推進することです。197カ国が加盟する国連気候変動枠組条約は1997年の京都議定書の親条約でもあります。これらの合意の最終目的は、生態系の自然適応を許し、持続可能な開発を可能にするような時間枠で、人間の気候体系への危険な介入を予防するような水準で、大気中の温室効果ガス濃度を安定化させることです。

 覚書の締結に際し、国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)のパトリシア・エスピノーサ事務局長は、「パリ協定の実行と持続可能な開発目標の実現は、地球全体に、より多くの新しい種類のより良質の仕事を創出する潜在力を秘めている」ことを指摘して、互いに共有する政策課題からもたらされる機会の最大化に努める意欲を述べ、ILOとのより深い関係の構築に対する喜びを表明しました。ガイ・ライダーILO事務局長は、「ILOを構成する政府及び労使団体は、気候変動に係わる世界的な行動の文脈で働きがいのある人間らしい仕事の創出と労働力の公正な移行を許すであろう取り組みのカギを握る」として、この覚書が気候変動に関する行動を支える枠組みとして、公正な移行に関するILOの指針に実践的な効果を与える助けになることへの期待を示しました。

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 以上はジュネーブ及びボン発英文記者発表の抄訳です。