ILO新刊書『アジアの先住民族の権利』
気候変動に対する取り組みのカギを握るのはアジアの先住民族の権利の底上げ
2017年03月01日
アジアには世界の先住民の3分の2に相当する2億6,000万人近くが暮らし、2,000以上の個別の文明と言語を代表しています。この地域の持続的な成長と貧困削減努力が貧困率の低下に相当に寄与したにもかかわらず、先住民は依然として最貧困層に留まり続けています。
この度発表されたILOの新刊書『The rights of indigenous peoples in Asia(アジアの先住民族の権利・英語)』は、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、ネパール、フィリピン、タイ、ベトナムといった、南アジア及び東南アジアの10カ国を取り上げ、雇用と職業に関するものを中心に、文化的、社会的、経済的権利に関する公共政策を含み、先住民族に関連する各国の法及び政策の枠組みの概観を示しています。
「持続可能な開発のための2030アジェンダ」及びパリ気候変動協定の実施に寄与することを意図してILOアジア太平洋総局がジェンダー・平等・多様性部と協力して作成した本書は、アジアの先住民の権利を推進・保護し、包摂的で持続可能な開発を育む上でのギャップ、課題、政策提案事項を特定することを目指しています。本書は気候変動、持続可能な開発、生産的な完全雇用と全ての人のためのディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に関する世界の公約を達成するには、先住民や種族民にもっと強く焦点を当てる必要があろうと説いています。
気候変動と戦い、とりわけその伝統的な知識、職業、生活様式を通じて環境の持続可能性を高めるためには先住民の貢献が本質的に重要であることがますます認められるようになってきています。本書は先住民の権利、懸念事項、希望が開発戦略・計画の一部となることを確実にし、今後の政策討議に資するツールとなることが期待されます。
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以上はILOアジア太平洋総局によるバンコク発英文記者発表の抄訳です。