ILO新刊:欧州の社会対話
欧州連合(EU)の社会対話の潮流に関するILO新刊書『危機を通して語る:一部EU諸国における社会対話と労使関係の潮流』を今週木曜に発表
2017年03月27日
ILOは欧州委員会と協力して制作した新刊書『Talking through the crisis: Social dialogue and industrial relations trends in selected EU countries(危機を通して語る:一部欧州連合(EU)諸国における社会対話と労使関係の潮流・英語)』を今週木曜に開くセミナーにおいて発表します。報告書はベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、リトアニア、オランダ、スペイン、スロバキア、スロベニア、スウェーデンといったEU11カ国の事例研究を通じて、これらの国々で見られる社会対話における新たな潮流と好事例に光を当てています。
2008年の危機突入直後は政府と労使団体による社会対話が対応策の形成を助けたものの、経済情勢の悪化と共に社会対話には相当の圧力がかけられ、一部の国では政労使による対話の弱体化、果てには崩壊までもが見られました。調査から見出された重要な事項として、ほとんどの場合、経済成長の回復は少なくとも部分的な政労使による社会対話の回復を伴いました。強い社会対話の国家機構が存在する場所では、成長回復に必要な労働市場改革に関する政府と社会的パートナーの話し合いや交渉がこの機構によって円滑化され、厳しい危機の時代に損なわれた信頼感の再構築を可能にしました。興味深いことに、幾つかの国では三者対話の欠如を労使団体の二者対話が補い、労働条件を改善する労働協約が生まれました。
報告書はまた、まだ十分に活用されていない欧州半期(EU諸国の財政政策及び経済政策協調のための期間)が各国の政策プロセスにおける社会的パートナーの積極的な関与に関して秘める潜在力にも光を当てています。
2017年3月30日(木)10時~12時40分に欧州議会で開かれる新刊発表セミナーには、ILO、欧州委員会の専門家や欧州の労使代表が出席して報告書から見出された主な事項について意見交換を行います。
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以上はILO欧州連合・ベネルクス諸国事務所によるブリュッセル発英文記者発表の抄訳です。