障害者とビジネス
新たに多国籍企業3社がILOのビジネスと障害グローバル・ネットワークに参加-キャップジェミニ、ルグラン、サボラ・グループ
2017年10月23日
10月23日にジュネーブのILO本部において開かれたILOの「ビジネスと障害グローバル・ネットワーク」の2017年の年次会合に際し、新たに多国籍企業3社がネットワークの憲章に署名して、この使用者主導型の障害者包摂に関する世界的なネットワークに加わりました。2年前に作られた憲章は、ネットワークの活動を導き、企業が障害者の職場における平等な機会と事業の成功の両方を促進する際の参照基準として用いられています。
世界40か国以上で事業を展開するフランスのコンサルタント企業キャップジェミニ社のポール・エルメリン最高経営責任者(CEO)は、障害者について同社は、「私たちが暮らしている社会の多岐多様性を反映する一方で、私たちの事業に大きな価値と特別の視点をもたらすもの」と固く信じていることを紹介し、責任ある使用者としての責務を引き受けることを決心し、憲章に署名してILOのビジネスと障害グローバル・ネットワークに参加するに当たり、同社は「障害者のプラスのイメージに寄与したいとの野心を抱き、障害者包摂の利益を認めている」ことを明らかにしています。
同じくフランスの電気機器メーカーであるルグラン社のジル・シュネップCEOは、同社の人材管理ポリシーの基盤の一つである「従業員一人一人に同じ成功の機会を与えること」は障害者にも適用されると紹介した上で、「すべての人の包摂を奨励し、固定観念と戦うことによって、私たちは自分たちの事業の育成においてより創造的かつ革新的となる機会を自らに与えている」と説明しています。
ビジネスと障害グローバル・ネットワークに参加するに当たっての抱負を述べるルグラン社のジル・シュネップCEO(英語)中東、北アフリカを中心に幅広く事業を展開するサウジアラビアの大手食品複合企業サボラ・グループのタリク・イスマイル法人事項・持続可能性・取締役会秘書役兼常務理事は、サボラとILOのパートナーシップによって価値が創出され、世界の最善事例をもとに国内・地域企業が障害者の包摂を次の段階に引き上げることへの期待を述べました。
ガイ・ライダーILO事務局長は、世界人口の約15%に何らかの障害があることを指摘した上で、すべての障害者に完全かつ平等な権利と社会参画が達成されるよう努めることによって「ビジネスと障害グローバル・ネットワーク」のようなパートナーシップの育成・強化が図られると語っています。
第4回目となる今年の年次会合では、デジタル・バリアフリーの事業的根拠と障害を有する顧客や従業員がより近寄りやすい企業になる方法について意見交換が行われました。会合では、包摂的で障害者のプラス・イメージに寄与するような広告活動における好事例の紹介も行われました。
また、障害者の職業潜在力の活用を通じて社内の技能不足に対処することによって企業が仕事の未来に備える方法にも光が当てられました。これには例えば、障害を有する若者も取り込んだようなデジタル技能訓練やインターンシップなどの職場学習の仕組みの構築などが含まれます。このような企業慣行は、若者の就労を巡る課題に取り組み、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の達成を助けることを目指す世界規模のパートナーシップである「若者のための働きがいのある人間らしい仕事グローバル・イニシアチブ」の活動にも資するものであり、障害を持つ若者が将来の労働市場により良く備えるよう確保することが期待されます。
ネットワーク参加企業はまた、憲章原則を社内で実施するに当たって直面した課題や成功物語も共有しました。
障害者の民間企業における採用と就労継続の促進を目標に掲げて2010年に誕生したILOの「ビジネスと障害グローバル・ネットワーク」は、障害者包摂の政策・ポリシーや実務に関し、企業同士が支え合う場となっています。
以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。