ディーセント・ワークと包摂的な成長

持続可能な企業と包摂的な成長に寄与し得る社会対話

2017年09月18日

ディーセント・ワークと包摂的な成長のために一緒に取り組むグローバル・ディールについて語るガイ・ライダーILO事務局長(英語)
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 国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる「持続可能な開発目標(SDG)17」は「パートナーシップで目標を達成しよう」と呼びかけています。これに呼応して誕生した「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と包摂的な成長のために一緒に取り組むグローバル・ディール」は、政労使または労使団体間の社会対話に焦点を当てて、世界の労働市場の課題に共に取り組み、グローバル化の利益があまねく行き渡るようにSDGsの達成を目指す世界規模のパートナーシップであり、ILOや経済協力開発機構(OECD)、複数の加盟国、ビジネス界、労働組合その他の組織が参加しています。

 発足から約1年が経った2017年9月18日にニューヨークで開かれたグローバル・ディールのハイレベル・フォローアップ会合で発表された新しい資料は、社会対話は生産性と持続可能な企業成長を推進するだけでなく、従業員の訓練機会や技能水準の向上に結びつく可能性もあることを示しています。ILO、OECD、グローバル・ディール事務局によってまとめられたこのテーマ別摘要『Achieving decent work and inclusive growth: The business case for social dialogue(ディーセント・ワークと包摂的な成長の達成:企業にとっての社会対話の論拠・英語)』は、豊富な事例をもって、効果的な社会対話がいかに政府、企業、労働者、そして広く社会全般に互恵的成果をもたらす可能性があるかに光を当てています。

 資料の発表に際し、ガイ・ライダーILO事務局長は、社会対話が訓練及び技能水準の向上に結びつく可能性や景気後退期に労働時間や給与の一時的な引き下げと引き換えに雇用を保護する交渉に至る可能性があることを示す、とりわけアフリカやアジアからの好事例を資料中から紹介しました。40億ポンドの資金が投下された、英国ヒースロー空港の第5ターミナル建設工事の場合は、関連する多様な生産者及び供給業者すべてについて、関係組合と経営陣の間で枠組み労働協約が締結されるに至った社会対話のおかげで、業界の平均を上回る労働基準を維持しつつ、紛争による損失時間がまったくなく、欠勤率も平均より低く、予定を下回る経費で竣工しました。スウェーデンでも、先の大規模景気後退期に達成された危機協約は、企業の回復を速め、より多くの熟練労働者を職場に留め、1万2,000人を超える労働者を失業の危機から救ったと見られます。

 グローバル・ディールの誕生を主導したスウェーデンのステファン・ロヴェーン首相は、「グローバル化は機会を提示するものの、より平等な分配が必要」として、グローバル化が肯定的な力となるための前提条件として、より多くの人々が働きがいのある人間らしい条件と暮らしていけるだけの給与を伴う仕事を必要としていることを指摘して、グローバル・ディールとは、「世界中でより多くの人々が安定した良い仕事に就くことの確保、そして私たちの経済資源のより平等な分配」をもたらすためのものであると説明しています。

  1. 団体交渉を含む社会対話はショックの吸収及び雇用の維持において重要な役割を演じることができる。
  2. 社会対話は企業成績の改善と生産性の上昇に寄与する可能性がある。
  3. 社会対話は公平で安定した職場と社会のための紛争管理において鍵を握る。
  4. 社会対話は経済危機への調整及び経済危機からの回復を円滑化する。
  5. 社会対話は訓練制度の設計及び技能保持の改善を助ける。
  6. 社会対話は持続可能な企業を育む環境を形成する。
  7. 社会対話はサプライチェーン(供給網)のグレードアップを円滑化し、リスクを相殺する。

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 以上はニューヨーク発英文記者発表の抄訳です。