人身取引反対世界デー

強制労働一コマ漫画国際コンクールの受賞者決定:ポルトガル、トルコ、ウズベキスタンの漫画家が受賞

2021年07月30日

 人身取引反対世界デーの7月30日に、ILOは国際組織「平和のための風刺漫画」と提携して、非政府組織(NGO)「国境なき人的資源(RHSF)」と共催した強制労働一コマ漫画国際コンクールの受賞者を発表しました。現代の奴隷制に関する啓発を目指して催されたコンクールの最優秀賞はポルトガルとトルコとウズベキスタンの漫画家に授与されました。

 ILOが米国労働省の任意資金協力を得て展開している「1930年の強制労働の2014年の議定書」を促進する「議定書から実践へ:強制労働グローバル行動への架け橋(通称「橋」)プロジェクト」の一環として実施されたコンクールには、「あなたの鉛筆が強制労働に対する道具だったなら」という挑戦に応えて世界65カ国から考察を呼び覚ます力強いメッセージを伴う多様な作品460点の応募がありました。2021年は児童労働撤廃国際年であることから労働を強いられる子どもの状況に焦点を当てた作品も相当数見られました。

 強制労働と児童労働に反対する世界規模のパートナーシップである8.7連合の専門家、活動家、搾取の元被害者に加え、国際労働組合総連合(ITUC)、国際使用者連盟(IOE)、ILO強制労働グローバル・ビジネス・ネットワーク、米国労働省、ILO、RHSFの各代表で構成された審査員団は全員一致でポルトガルの漫画家ガルガロ・バスコさんの作品を最優秀賞に選びました。

 「絵を描くことは私の意見表明方法であり、人々に社会・政治問題を考えさせる手段です。強制労働と児童労働は私の課題の一つです。私たちはとても不公正な世界で暮らしており、多くの場合この問題は目に付かないからです」とバスコさんは語っています。

 また、ウズベキスタンのエションクロフ・マクムジョンさんには「平和のための風刺漫画」賞が授与されました。コンクールでは、ILOのインスタグラム・ページを通じた一般投票の機会も設けられ、トルコのカーン・サーチさんの作品が最も多くの票を集めました。

 受賞作品は移動展示会で展示され、2021年秋に出される刊行物で取り上げられます。

 ILOは2017年に出した推計で、世界全体で子どもを含む2,500万人の男女が強制労働に陥っていると推定しました。このうち1,600万人が建設業や農林漁業、家事労働者などの民間セクターで搾取されており、480万人が強制性的搾取の被害者、400万人が国家によって課された強制労働に従事しているとみられます。新型コロナウイルス危機が社会や経済に与える影響は、強制労働のリスクを増大させています。

 フィリップ・バンフイネゲンILO就労基本原則・権利部長は次のように語っています。「強制労働は複雑なテーマです。現代の奴隷を表現するのに、鎖と金属球のような幾つかの型にはまったイメージが用いられることが多いのですが、人々が今日、仕事を強要される仕組みはもっとずっと巧妙であり、だましたり、旅券の取り上げ、賃金不払い、借金の操作などを通じて行われる可能性があります。応募作品は強制労働の概念に挑んでいます」。RHSFの創立者でもあるマルティーヌ・コンブマール会長は、「かつてないほどに強制労働をなくす緊急の行動が求められています。漫画は一般の人々の目を開き、無関心を打倒し、最終的に人々を行動に押しやることができます。それは私たちの地域社会や近所で起こっている可能性があるため、私たちの消費するモノやサービスを通じて強制労働が周囲に存在することを人々に気付かせてくれることを期待します」と語っています。

 「自由のための50カ国第29号条約議定書批准キャンペーン」ウェブサイト内のコンクールのウェブページでは、選外佳作を含み受賞作品全てを見ることができます。

 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。

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